ケインコスギが崖っぷちで…。の例の栄養ドリンクの話ではありません。
ボリオリのジャケットの話です。
雑誌等でも先行して紹介されてるせいか、この春もお客様の問い合わせが多くあった「ワイト」。ただ、本格的販売はこの秋冬からです。話題性もあり、すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、大ヒットしたモデル「ドーヴァー」のDNAを引き継ぐNEWモデルです。と言っても、作り、サイジングは同じで、胸ポケットがパッチから切りポケに、ベントがセンターからサイドにとディティールが変化しました。スーツもあり、よりオン&オフ兼用度が増した感じです。
「ドーヴァー」と「ワイト」は年子の兄弟のようです。
「コート」は10年に一度の大傑作と書きました。モデルチェンジもほとんどせずに、8年間地道に売れ続けて定番と呼べるものになりました。小さな頃は目立たなかった子でした。大器晩成型か?
「ドーヴァー」は、まだ物心がついたかどうかの子です。生まれた時から非常に可愛がられ、愛情いっぱい受けて育っています。
ちょっとちやほやされ過ぎで、ワガママにならないかちょっと心配です。
今回弟の「ワイト」が生まれました。生まれる前から期待されています。ネームはイギリス・ドーヴァー海峡に近いワイト島(ロックフェスティバルで有名)からとりました。
ボリオリ3兄弟「コート」は、立派に自立したと思います。まだまだ成長を期待します。
「ドーヴァー」「ワイト」は、厳しく育てていこうと思っています。
厳しく、世間の喧騒に左右されず、しっかりと地に足をつけて欲しいと思います。
ボリオリ。彼らの革新性は、また新しいジャケット、スーツを生み出すかもしれません。ただ前にも書いたとおり、ブランドとして一人歩きせずにファクトリーブランドに徹して欲しい。トータルブランドなんてもっての他です。
ボリオリの良さは、やはりモード寸止めのクラシック。ベーシックなジャケット、スーツメーカー。某ダウンブランドのように流行とは無縁だと思っています。
「ドーヴァー」「ワイト」カーディガン×サルトの技術の融合。他のブランドにはマネできない物作りと発想。売る側の僕達もその存在を慎重に提案していく必要があると思います。ロングセラーにする為にね。
*写真は、今春サンプルで1着あったワイトスーツ。それを購入されたお客様が試着された時に撮らせてもらったものです。秋冬物入荷直前の今、一足先にご紹介します。