HOME > Blog
2010年11月11日

ブックカフェの秋

前回書いた路地裏の名店STEVEを出て、表参道を根津美術館方面へ向かう。古いビルの2Fにある本屋UTRECHT。入り口へ入ってすぐがクローゼット型の本棚。奥がギャラリー、テラスがカフェになっている。中は洗練された雰囲気。実はこの本屋、数年間恵比寿のマンションの一室でやっていたアングラ風の魅力的な本屋だった。青山に移転したことを知り、懐かしく期待して足を運んでみた。今はほとんどが新刊の洋書で独特のセレクトはしているが、オーナーが代わられたのかな?昔のほのぼのとした感じがなく5分程で出てきた。
最近雑誌では、読書の秋にひっかけ本の特集が組まれたものが目立つ。
本もネットで買う時代になってきたらしいが、個性的な古本屋巡りは楽しい。
セレクトブックショップ、音楽同様アナログ的な出会いはワクワクする。
今回の出張は時間にゆとりがあったので、僕の希望でブックカフェ巡りをした。古本と空間と音楽と珈琲を愉しめる喫茶店。一時のカフェブームは去ったけど、こういうコンセプトカフェは大歓迎だ。あって欲しい富山にも。誰かやってくれないかなぁ。老後の道楽で自分がやろうかな。
中目黒、目黒川沿いにあるcombineという店。結構中は広くアンティークソファが置かれ、音楽もレコードをかけている。ボサノヴァが終わり、ニールヤングの「ハーヴェスト」がかかる。センスいいじゃない。壁一面が本で埋まり、建築・デザイン・写真集等洋書が多い。ただちょっと重い洋書がぎっしり詰まりすぎて、取り出しにくい。
ディスプレイじゃないんだからその辺考えて欲しかったなぁ。でも川沿いの静かな空間は心地良かった。
次に行ったのが新宿のマルイの地下にある「BROOKLYN PARLOR」
ブルーノートジャパンがプロデュースしているブックカフェ。だからすごく広い。本は、ブックディレクターがコンセプト別にセレクトしている。CDもある。
今回行ったこの2店舗は、飲食がメインのブックカフェだ。本がメインのブックカフェもある。今度行く時はそっちの方へも行ってみようかな。

2010年11月08日

路地裏の名店に想う

11月3、4日と今年最後の仕入れに東京に行ってきた。来春のレディス・エリオポールの仕入れ。エリオポールはアルバーノという店名にする前から扱っている。イタリアンクラシックのアルバーノの中ではちょっと異色なフレンチテイストではあるが、作りも大変良く今では欠かせないブランドだ。予定通りオーダーを済ませ渋谷に向かう。
今回の出張でどうしても寄りたい店があった。渋谷から歩く事10分強。青山学院大学の手前を曲がり、しばらく行くとその店はあった。路地裏に佇む店。中に入ると白を基調にした店内に商品は整然と置かれ、壁には写真、洋書がアクセントになっている。高級感あふれるクロージングショップ「STEVE」。初めてお会いしたオーナーの石内さんは、落ち着きのあるジェントルマン。しばし歓談。クロージングはナポリメイド。レザーはセラファン、シャツはフライ、パンツはロータ、靴はエドワードグリーン。流行とは無縁の逸品が並ぶ。
実はアルバーノもこの店から、ステファノビジのネクタイを分けてもらっている。今では日本での人気も定着したビジのタイだが、石内さんが見つけて日本に紹介したそうだ。石内さんは長年東京のイタリアンショップに勤められた後独立され、今は自分の目にかなった商品に囲まれて商売されている。オーダーをするためにイタリア、フランスへ行かれるそうだ。ナポリの服は完全オーダーメイド。サルトリア・サビーノ、サルトリア・レオナルド。自店用に形、サイズを細かく変更し、それを既製服として扱っておられる。日本にここにしかないオリジナルモデルだ。スティーヴのスタイル。
いろいろご苦労はあると思うが、イタリア服スーツ屋を長年やっている僕達にも本当の意味でロマンであり、信念を持ってお客様にそれを提供し喜んでもらえる究極のスタイルだ。
商売のスタイル、洋服屋のスタイルは色々ある。今のアルバーノのスタイル、商品構成。自問自答する。自信を持ってやってきた事だ。不満はない。
人気ブランドとも出会い、厳しい時代だがなんとか乗り切っている。でも、それが長く続くとは思っていない。流行りすたりがあるのがこの世界だ。
石内さんのスピリットには数年後のアルバーノが壁に当たった時、迷った時、洋服にどう向き合えばよいかのヒントが隠されているような気がした。
数年後のアルバーノ、皆さんぜひ注目して下さい。

2010年11月02日

店長の愛聴盤シリーズ 24

P1010344%281%29.JPG
今世界で最も美しい声を持つ男性シンガーを選ぶとすれば、カエターノ・ベローソである事に異論はないと思う。その色っぽく両性的で美しく甘い声を生で聴けた幸せは、一生の宝物となるだろう。3年前の東京国際フォーラム。ステージまではかなり距離があり表情までは伺い知れなかったが、張りつめた空間に響く彼の声、演劇的なアクションは聞き手のすべてを刺激した。筋肉はゆるみ、大脳は刺激されアドレナリンが出っ放し状態。ウワサに聞いた通りの神がかり的なライブパフォーマンスだった。彼のことをあまり知らない僕の相方も感動しっぱなしだった。
この時彼は還暦を迎えていた。彼のアルバムで愛聴盤をあげろ。と言われると非常に難しい。40年以上にわたりいろんな事に挑戦し続け、今も現役でアヴァンギャルドなアルバムを出し続けている彼の1枚となると…本当に悩む。
僕も友人にカエターノ30枚組のBOXを借りて楽しませてもらった。しばらくカエターノ中毒だった。自分が好きな曲をチョイスしマイベストも作った。
僕がカエターノの存在を知ったのは、1994年に出たFINA ESTAMPA(粋な男)だ。
それまでは、特にラテンに興味はなかったしボサノヴァを少しかじった程度でポルトガル語の歌、ブラジルの音楽に思いいれはなかった。だから聴いた時の感動もそんなになく、不思議な感覚だった。それから数年聴く度に好きになっていった。今ではカエターノなしでは生きていけない体になってしまった。彼が僕にラテンの素晴らしさを教えてくれた。
FINA ESTAMPA(粋な男)タイトル通り次から次へと飛び出す粋な男。ラテン音楽を全曲スペイン語で歌っている。優美で静かな曲が続き、カエターノの官能的な美声を堪能できる。初めての方には、とりあえずこのアルバムから入る事をおススメします。
必ずボディーブロウのように効いてきますよ。

2010年11月01日

もういくつ寝ると…

ヤッター!ようやく私の月殺界とやらも終りました!!
なんやかんやといろいろありましたが、すべて大事には至らずなんとかやり過ごすことができました。よかったデス。
しかし、今年も余すところ2ヶ月です。早い!!年齢をとるごとに時間が過ぎていくのがとても早く感じられます。なぜなんだろう??
本屋さんに行くと、細木数子先生をはじめいろいろな占い本が山積みされてますね。
月殺界がズバリ的中していた私。ちょっと怖いものみたさ?で手にとりそうになりました。けど、やめときました。ノミの心臓を持つ?私は読んでしまうと、絶対気になってしまい変に振り回されてしまうのは目にみえてわかる…。
まだ、今年も終っていないのに来年の事を必死に考えてもダメですね。終わりよければすべてよし。ということで。2010年いかにしめくくり良く終えることができるか?
今はそこに焦点を合わせて、残り少ない2010年過ごそうと思います。
(今日のつぶやき)今日から近所のデパート前に、クリスマスツリーが飾られた。地下の食料品売り場では、おせちの予約だって。早すぎるよ…。季節感なさすぎ。と思うのは私だけなんだろうか?

◀ Back 1 2
COPYRIGHT 2010(c)Albano ALL RIGHTS RESERVED.