先週の金曜日、イタリアよりボリオリが到着しました。
イタリアからですよ。アルバーノ10年近くにわたり、ボリオリをイタリアから輸入しております。商品が成田に到着すると、通関業者からFAXがきます。荷物の内容明細が書かれた書類です。それを銀行に持っていきます。何故銀行かと言いますと、銀行にその商品の代金を立て替えてもらう為です。銀行でサインをもらい、書類を通関業者にFAXすると、通関業者よりその荷物が送られてくることになります。
これをL/C取引と言います。通関業者は、その荷物のイタリアからの航空運賃・関税・国内運賃等全てを立て替えて払ってくれます。当然手数料も発生します。
銀行が立て替えた商品代金と通関業者が立て替えた経費の合算が、商品原価になる訳です。それを元に僕がプライスを決める訳ですが、そこで為替レートが重要になります。当然ユーロが安いにこしたことはありません。そこで電卓とハチマキの登場です。商品とにらめっこしつつプライスを決めていきます。商品をオーダーする時もかなり慎重に時間をかけますが、この作業も同じ位に時間をかけます。
まぁこんな風に約10年間、ボリオリを年2回輸入していました。しかし、これも今回でラストです。商社が入り代理店が代わる為直輸入できなくなります。これからはコロネット商会さん(新代理店)が輸入し、そこから商品を買うシステムになります。長年自分で輸入していたので、とまどいはあります。さみしさもあります。やっぱりイタリアからガチガチに密封されたパッキンが数十点届いて、期待と不安が入り混じる気持ちでのパッキンの開封作業。悪戦苦闘して商品に埋もれながら、チラっと見える商品にドキドキする。快感のひととき。
今回も15パッキン約150着入荷しました。通関業者から経費明細が送られてきました。さぁ~値付けタイムの開始です。これがボリオリ最後の値段付け…。
原価はわかっていますが、魚市場のセリのようにイキのいいピチピチしたものには、高値をつけたくなります。でもそれをやってしまっては僕のポリシーに反します。ボリオリ最後の直輸入。ラストももちろんアルバーノプライスでいきますよ。
昨日は外は雪が降って寒い一日でしたが、アルバーノだけはホットでした。というのも二人の熱いゲストが来店されたからです。一人は年末のブログでご紹介したアルバーノ北海道支店長さん。今回も遠路はるばる来てくれました。もう一人は富山の方ですが、実はこのお二人お互いのブログで知り合って、今回初顔合わせだったんです!
お二人共に洋服を、そして店長の熱いトークをこよなく愛して下さる大切なお客様です。
昨日店長立会いのもと、義兄弟の杯ならぬ洋服を酌み交わしました?!
三人でお揃いの新着ボリオリ・ソーホーJKを着てのポーズです。(誰ですか?売れない漫才トリオかと思った。なんて言っているのは?!)
そんな訳で皆で和気あいあい。アルバーノ恒例の大試着大会の始まり、始まり~♪
男三人あーでもない、こーでもないと言いつつ、鏡の前でポーズをとる。ホントに皆楽しそうで思わず私もニンマリしていました。
今はネットショッピングがお買い物のの主流になりつつあるということです。
私自身お店で売る事の難しさ、店の存在の意義等いろいろと考えさせられることが多いです。ですが、昨日はやっぱり「店」って必要だよね。って思いました。
ネットショッピングは確かに便利です。だけど店にしかないもの、店に行かないと味わえないもの、それは目に見えないものかもしれないけど、物欲を満たすだけのものではない何かがあるんだなぁ。と思いました。(ボキャブラリーが貧困でうまく表現できませんが…。)その何かを大事にしていきたいな。と昨日三人を見ていて思った私です。
永遠不滅のアクションスター、スティーヴマックイーン。圧倒的な存在感。男が憧れる男であり、ファッショナブル。ミリタリー、ウエスタン役柄アメカジスタイルがイメージだが、スーツスタイルもエレガントと男臭さが共存する。全てが絵になるヒーロー。
没後30年とかでBSでも特集やってましたね。とにかくマックイーンが出ているものにハズレなしですけど、皆さんはどの映画が好きですか?
僕の中で一番は「パピヨン」です。意外ですか?
最近久しぶりに観たんですが、3回目かな。中2の時正月映画(テレビ)で初めて観て、映画の面白さを教えてもらった事を思い出します。
当時は脱走モノ、パニック映画(ジョーズ、ポセイドンアドベンチャー等)が全盛の時代でした。「パピヨン」は脱出というアクションものの奥に人間の生き方、自由の追求、男の友情がテーマになっています。
「いやぁ!映画って本当にいいものですね。」って水野さんも言ってましたけど、本当にストーリー、アクション、演技どれも素晴らしいです。
この映画の途中夢のシーンでチラっとマックイーンのスーツスタイルがあるんです。これが格好良い!!ハンチングにチョークストライプのダブルスーツ。スカーフにチーフ。(2枚目の写真)ワイルドな男のスーツ姿って、ギャップがいいんですよね。ワイルドに無縁の僕には羨ましい。
この映画のクライマックス。悪魔島に送られて再会する年老いたパピヨン(マックイーン)とドガ(ダスティンホフマン)。決死の覚悟で夢に向かって最後の脱出を試みるパピヨン。共に脱出する誘いを断り、安定を求めるドガ。クライマックスの2人の別れのシーン。僕だったらきっとドガの方を選ぶだろうなぁ。パピヨンなら格好良かったんだけど…。トホホ…。僕の人生、マックイーンのようにはなれないみたい、悲しいかな。
20日は大寒。大寒らしく寒かった。(ずっと寒いか…。)
上市町の大岩山での滝修行の様子をテレビで見ました。見てるだけで気合いが入りました?!そんな私の大寒の日は、露天風呂にて優雅に雪見をしておりました。
さてさて、今日・明日の2日間。近所のグランドプラザで「全国ラーメン祭りと日本海の味」というイベントです。広告には「全国から選りすぐられたご当地ラーメン店他寿司や大漁鍋の屋台も並び、お腹も心も満たされること請け合い」と書いてあります。
来店された方々から「ラーメン祭り行ってきたよ~」と聞いたりして、手の空いてる時に「どんなもんじゃろ?」と雰囲気をみてきました。写真は午後5時過ぎ。夜8時迄と聞いていたので、結構人いるかな?と思ってたけど、時間が中途半端だったのか意外と空いてました。
ラーメンと言えば、我が相方様ですよ。「餃子星人」ということはブログを読んでいる方であればご存知のことでしょうが、彼はラーメンも大好き!!です。
学生時代を京都で過ごした彼の思い出の味は、「屋台時代の横綱ラーメン」らしい。デス。
私もいろいろ京都のラーメン屋さん連れて行ってもらいました。最初私の中の京都ラーメンって、和風というかあっさりしたものだと思っていました。ところがどっこい、とんこつ醤油系の濃いものでした。どのお店もすごくおいしくて、「また行きたい!!」と思いました。知り合いにラーメンを食べる為だけに日帰りで京都へ行く人がいますが、気持ちはわかります。
あと相方様は、二郎ラブの「ジロリアン」です。いつも一口、口に入れた途端瞳孔が開きます。(心底うまいモノを食べた時、彼の瞳孔開くんです。わかりやすいです。)
見た目に反して?ケモノ系ラーメンが好きな相方様でございます。
ラーメンって一般大衆向けのものだけど、実に奥が深い食べ物ですよね。人によって好みもはっきりわかれますしね。自分がおいしいっ!と思っても、他の人にはそうでもなかったりして…。その逆もありますけど…。でも、きれいにまとまりのあるチェーン店のラーメンよりは、個性がくっきりでてる個人店のものに惹かれますね。
「これがウチの味だよ!どうだっ!」って感じのものに惹かれるかな?
あと私の中のラーメン屋としての必須条件?は、油で床が滑るような小汚い店で使う丼は昔ながらの中華丼。ってことでしょうか?高級志向のラーメンは苦手です。
ラーメン・餃子に関しては、我が相方様にバトンタッチしていづれ語っていただくことにしましょう。けっこう面白いと思います!
「来るつもりなかったんだけど、たまたまHPでバニー見たもんだから一言言ってやろうと思って来ましたよ。」
色黒の顔に独特のヘアースタイルの男。彼はいつも突然現れる。
洋服を見にくるのか?それとも僕を茶化しに来るのか?当店が営業しているかどうか確認しに来るのか?
にやけながら「店辞めたのかと思った!」「僕が来たら前のドア閉めて貸切にしてよ」
「客の事を客と思わない、こんな店ないよ!」等、もう言いたい放題である。
でも憎めない。僕も全く気にしない。気も使わない。そんな間柄。彼とはもう20年位の付き合いだ。彼は保険屋さんだから、スーツは戦闘服だ。
「アルバーノのスーツ着たら、他の店のは着られませんよ。長谷川さんが選ぶんだから間違いないですよ。」「うまくいっているのは長谷川さんの店だけですよ。」仕事柄か性格なのか人を持ち上げることは天才的だ。いつも目が笑ってるけど…。
確かに当店のスーツ以外着ているのは見た事がない。彼は4年に一度のペースでスーツを新調する。自称オリンピック男。「前のものでいいですから、安くて掘り出し物ありますか?」僕も彼に合うサイズを在庫から探す。ボリオリ2着、決めてもらった。彼はブランドには特にこだわらない。アルバーノのスーツが彼の仕事に対するモチベーションを上げるのに役に立ってくれればいいと思う。なかなか20年に及んで当店のスーツを着続けてくれるお客さんは多くない。
お客様と当店の信頼関係。4年に一度でも、5年に一度でもいい。プロパーでもセールでもいい。スーツを買おうと思った時に、真っ先にアルバーノが頭に浮かんでくれれば、スーツ屋としては喜びである。
彼とはこういう関係をこの先も続けていきたい。
「あまり来たくないけど、今度来るのはまた4年後にしとこうか。でもその時長谷川さん生きてるかねぇ。」と言って彼はスーツを引き取っていった。
彼のリクエストに応えての今日のブログです。