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2011年02月15日

一期一会2-幻のボリオリ・コート「DAVIS」

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3年前、ボリオリの代理店アマンさんからサンプルが数点送られてきた。いわゆる展示会用に作られた見本品だ。その中にステンカラーのロングコートがあった。厚手コットンのガーメントダイ。色は黒。ただかなり洗いが強く、着古したような風合い。前にブログに書いたボリオリの名作コート(ガーメントダイのピーコート)のステンカラーバージョン。
なんでこんな格好良いコート仕入れなかったんだろう??おそらくかなり高かったからだろうな。サンプルは基本46か48だ。このコートは44。僕が試着してみると細い。サイズはぴったり!さすがボリオリ。何を作らせてもボリオリ流だ。入荷した数日後前回のブログで紹介した彼が来店。僕と同サイズの彼に試着してもらう。「どう?格好良いでしょう?」「うわぁ!これスゴイ。こんな味の出たステンカラー見たことない。」二人で大絶賛!彼はボリオリの全てのモデルを制覇している。ドーヴァーが登場する前の話。クラシックスーツ・ジャケットのE、F、H、Sモデル。ガーメントダイシリーズのコートJK、Pコート、新Pコート、M65。そしてこのステンカラーのガーメントダイの「DAVIS」アマンさんの話ではこの「DAVIS」どの店もオーダーしなかったらしい。と言う事はこのコートをゲットしたのは、日本では彼だけになる。
翌年この「DAVIS」どんなに高くても仕入れる覚悟で展示会に臨んだ。しかし、このコートはコレクションのリストからはずれていた。悔しかった。まさに一年だけ登場した幻のコート。これぞ一期一会。どうも僕の気に入った服は、彼の元に行く運命にあるように思える。数日前その幻のコートを着て彼が来店したので、写真を撮らせてもらった。
洋服だけに限らないが自分の心の中で輝き続ける宝物があるはずだ。それと出会う為探す為、たまにはパソコンを離れ、外へ店へ足を運んでみよう。そこにはきっと素晴らしい何かが待っているはずだ。

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