8月も終ろうとしているこの時期、アルバーノのスーツ売り場に頼もしい仲間が加わりました。ナポリのファクトリーブランド「GAIOLA」です。この春夏も少し扱っていたので、ご存知の方もいらっしゃると思います。今回はスーツのみのオーダーです。
ボリオリと並んで、スーツ屋の力になってくれると信じて賭けてみました。今年に入って展示会を回り、いろんなスーツブランドに袖を通してみました。雑誌によくでているブランドはどこもそれぞれ個性があり、その良さを再確認しました。
ジャケットにウエイトをおくブランドが多いのは、世界的な状況のようです。
その中で一番惹かれたのは、春夏も展開したGAIOLAでした。ナポリのサルト、アントニオ・ピニョッラでモデリストをしていたペトリロ氏がファクトリーを買取り、ナポリサルトを既製服として新しく作り上げたと聞き興味が湧きました。これはただのファクトリーとはちょっと違うぞ。憧れのナポリサルト、それと比較することはできないけど、ジャケット好きの僕の心は動かされました。そして、身の丈にあったプライス。これがアルバーノには最重要。ショールームで試着。のぼりがシャツの襟にすいつき、タイトな肩回りもイセこんだ袖付けが肩を包み込む。パンツのシルエットがまた美しいテーパード。生地もハイクォリティ。いいスーツだ。これでこのプライスなら、素晴らしいコストパフォーマンス。絶対わかってもらえるはずだ。40着程オーダーした。
ジャケット全盛の昨今。それでもスーツは男の美学。そう信じている。勿論売る為に仕入れるのだ。僕の趣味だけじゃない。皆さんに納得してもらえなければ意味はない。マニアックなものでもいけない。
仕事ではジャケパンスタイルは、NGという人も多いはず。スーツを格好良く着る事がポリシーという人も少なくはないと思う。
このブランドが雑誌を賑わす事になろうがそうでなかろうが、気に入ったもの、気に入ってもらえそうなものを売るだけである。
今GAIOLAのオーダー分全部が揃った。その光景を眺めながら満足している。そして、暇があれば袖を通している。皆さんの期待は裏切らないはず。後はこのスーツに共感してくれるパートナーを待つだけだ。
この土・日毎年恒例の24時間テレビ。小・中学校の時は、夜中24時間テレビを見ながら宿題を一気に片づけたものです。
このところの24時間テレビと言えば、チャレンジ企画でしょうか?
チャレンジということで、今年の夏私は「脱・ペーパードライバー」です。
いまだに言われるのは、夜運転する時に、相方さんにライトついてないぞ。と言われ、室内灯をつけた私のこと…。それから10年以上たってます。運転できないと生活しづらい富山に住んでいながらも、その必要性をヒシヒシと感じながらも、なぜか運転することなく月日が経ってしまいました。バリバリのペーパードライバーの私でした。
しかし、今年になって急にムクムクと運転してみたい!という気になりました。
そこで、まずはペーパードライバーの登竜門??スーパーの駐車場で相方さんを乗せての練習。自分でもかなり悲惨?!数回やってみて、二人で出した結論は、「自動車学校へ行こう!」でした。
早速行ってきましたよ。1回50分授業で¥5600…なり。3回講習受けました。痛い出費。でも、プロの先生にみてもらったということで安心感は得られたかも。あとは、相方さんに練習をみてもらうとしなくてもいいケンカをしなきゃいけないけど、それが回避できたということも良かったかなぁ。
3回共違う先生で皆「10年以上運転してないって聞いてたからどうかな?と思っていたけど、これだけできれば上等。あとは数こなして慣れるだけですよ。」って。あとは、「運転のセンスありますよ。」「運動神経いいじゃない。」等
自動車学校もサービス業だから、これはリップサービス??でもいいんです。密かに心の中でガッツポーズの私。
いい気になってベンツのスマートっていう車だったら、もっと楽勝かなぁ。なんて言ったら、相方さんに「おバカ。」と怒られました。
早く車線変更が躊躇せずできるようになりたいです。坂道・高速道路ビビらずに運転できるようになりたいな。
私めちゃめちゃそそっかしいので、運転前は必ず「注意一秒、ケガ一生」と気合を入れてからエンジンスタートです。
毎日退屈でたまらないと言う方、スリルを求めている方、私の運転でドライブにでも行きますか?
お盆が過ぎ、8月が終わりに近づくと何か淋しい気分になっていくのは僕だけでしょうか?
子供の頃の夏休みが終わりに近づく物悲しさ。未だに身についているんですかね。日曜の夕方のやるせなさ。「サザエさん」が始まる頃のなんとも言えない気分と似ているかな。
しかし、暑さはまだまだ続きます。いつまでやら。この暑さにも関係なしに来店されるお客様は「秋物入っているんだね。」と目を輝かされ、試着、購入される。本当オヤジ服のこの世界、以前と何かが違ってきている。この動向の早さ「もう少し早く来るべきだったな。出遅れたか。」とお気に入りの商品のサイズがなくなっていて、くやしさをにじませる方。秋物が入荷して、まだ2週間ですよ。僕達にとっては嬉しい悲鳴です。
本当世の中変わったものだ。このペースが続いてくれれば、ウハウハなんですけどね。
そうはいかないのがこの業界。商品もっと入れとけばよかった。と後悔するのも今だけ。シーズンオフにはちゃんと帳尻が合っているんだよね。これが。
なんて考えながら隠れ家にて、皆様にはお見せできないようなみだらな姿でブログを書きながらアナログレコードに酔っております。
CD10枚まとめてかかってきても、かなわないほど良かレコードの音色にユルユルです。
今日は京都のお客様から頂いた高級なお香「しらかわ」を焚いています。これがまたたまらなく上品ないい香り。さすが京都のお香は違うわ。匂いフェチの僕の全身はダラダラです。
今かかっているのは、スタンゲッツ。有名なライブアルバムからボサノヴァ大名曲「CORCOVADO」。アストラッド・ジルベルトのハスキー、セクシーな声にメロメロです。
話は変わりますが、皆さんお盆はどのようにお過ごしでしたか?
僕は小学校の同窓会があり行ってきました。小さい小学校なんですけど、僕らの二級上にノーベル賞を受賞されたあの田中耕一さんがいたんですよ。近所の奴はよく一緒に遊んだそうです。小学校の同窓会いいですよ。ちょっと想いを寄せたあの娘は来てなかったけど、驚きあり、感激あり、懐かしさあり。40年前にタイムスリップして昔話を肴に酒を飲むのもいいもんです。
「相変わらず高い服売ってんのか。値段高くして騙してんやろ。」「お前の店の忙しい時遊びに行ったら、すごいイヤな顔されてお茶の一杯もでんかったのぅ。」相変わらず口の悪い奴。
「お前給食で魚フライのメニューの時、必ずビニール袋持ってきて、うまいことカバンの中に入れとったな。」余計な事を覚えている奴。確かにカバンの中油っぽかったな。
「祐一の部屋行ったら、岡田奈々(懐かしい)のポスターでいっぱいだったのぉ。」
「俺アグネスチャンのファンだったから、そりゃ違うぞ。」
「いや絶対間違いない。神様に誓う。」と言い張る奴。そういえばアグネスのポスターはなかったから、僕の記憶違いか?なんて他愛もない話が続く。
まぁ50歳になり外見は化ける奴が多いけど、根本的な部分は何も変わってないんだよね。なんかそこに他では絶対味わえない、オリジナルの空気が流れていた。それもすごく温かく優しく。
A.M2:00を回っています。次は最近亡くなったけど、僕の大好きな声のシンガー、フィービー・スノウの邦題「サンフランシスコ・ベイブルース」です。
初めて聴いたのはいつだったかな。彼女のワンアンドオンリーなフォーキーブルースな声。沁みます。レコードのボーカルの声ってCDと違ってキレはないんだけど、エコーがかかっていて本当にジワジワくるんです。
今では音楽中毒の僕ですけど、小学校時代は音楽の時間が大嫌いで音楽の授業の時に限ってよく忘れ物をして、教室の後ろによく立たされてました。同窓会にはその時の先生も来ておられて、条件反射でほっぺをつめられた上にひねりもいれられ、それが注射より痛かった事を思い出しました。
とにかく音楽なんかなくなればいいと思っていた位大嫌いだった僕が、今ではエラそうに愛聴盤シリーズなんか書いて、最高だの癒されるだの書いているんですから…なんなんでしょうね。
「人生って、不思議なものですね~♪」by美空ひばり
毎週月~金23:00からBSプレミアムで放送している「地球テレビ・エルムンド」
毎日違ったパーソナリティーがファッション・アート・カルチャー等世界の大人のライフスタイルを紹介する情報番組だ。ジャンル問わず世界で活躍する日本人を迎えてのトークも興味深い。
週替わりで登場するミュージシャンもテレビ出演をしない人達。大人向けのいいチョイスをしている。僕好みだ。ラリーカールトン(ギタリスト)も出演したらしい。さすがNHK。いい番組を作ってくれる。大人向けのこういう番組を待っていた。民放も昔の11PMの様な官能的じゃなくてもいいから大人の情報番組を作ればいいのになぁ。ワンパターンの面白くないお笑い芸人は使わずにね。
このエルムンド、別の意味での注目は、司会のアンドレア・ボンビリオのファッション。この番組を見るまでは彼の存在を知りませんでした。イタリア人とのハーフで日本生まれだそうです。イタリアの文化等を写真で紹介しているフォトグラファーでラジオの番組も持っています。
かなりいいジャケット着てるなぁ。テレビですから当然目立つ柄、ストライプ、大柄チェックが多いのですが、イタリア系の彫りの深い顔にはすごく似合います。
アンコンなんだけど、構築的なシルエット。どこのブランドだろう?クラシコ系、IかBブランドあたり?ボリオリじゃないですよ。もっと高級なKかAあたり?どこかとタイアップしているんだろうか?まぁイタリアものである事に間違いはない。どこのブランドなのか突き止めなくては。
基本的にジャケパンスタイルですが、上手くコーディネートしています。パンツもピンクのコットンパンツ、デニムなどいろいろ。テレビを見ていてもなかなかこれはっていうジャケットを着ている芸能人は、そんなにいません。彼のスタイリングを見ると、主役はジャケットというのが伝わってきます。いいジャケットを着ると、他のアイテムはジャケットの引き立て役の様に感じます。イタリア人がジャケットスタイルにこだわる理由です。ジャケットファンは、毎週月~金の23:00にエルムンドでアンドレアの着こなしを要チェックです。
27日(水)から来春の新作コレクションを見に東京へ行ってきました。来春からのアルバーノの新しい方向性を確かめながら代理店を回りました。
雑誌で話題のブランド、人気ブランド…誘惑は多い。でもそういったもので統一してしまっては、画一的な品揃えになってしまう。お客様のブランドの認知度、自分達のビジネスを考えると有名なものを揃えるべきかもしれません。僕はそういったブランドも一部扱いながらも他とは違うアルバーノらしさを出していきたいと考えます。そこで今回心を鬼にして、いつも必ず顔を出していた代理店数ヶ所、行きませんでした。ギリギリまで悩みましたけど…。新しいブランド、内容等、また今度ゆっくり紹介したいと思います。
ところで、皆さんはマイショップをお持ちですか?きっと一つはお持ちですよね。業種は何でも良い。何度も足を運びたくなる店。居心地が良い。刺激がある。素敵な物に出会える。話の合うオーナー、店員さんがいる。自分の目を信じて選んだショップ。あまり人には教えたくない…。
僕も東京にそういった店が多い。一つそっと紹介しましょう。その店は中目黒にある。アンティーク家具、雑貨、本等を扱うショップ。初めて訪れたのは7、8年前。入った途端、何か僕を待っていたという匂いを感じた。店内を見回す。一つのオブジェに目が止まった。メタリックなプレート。よく見るとBMWのボンネット半分を上から見たもの。フェンダーミラーの上にジウジアーロと書いてある。あの有名なイタリアのカーデザイナー。「こんなものどこで見つけてきたんだろう?」かなり前から売れ残っているようだ。自分が気に入ればどうでもよい。オーナーが出て来て説明してくれた。「ジウジアーロはBMWをデザインしたって話はないんだけどね。70年代のものかな。」オーナーの朴とつな話し方から変わり者?さ加減が伝わってきた。即、購入。それが始まりだった。その後東京へ行く度時間があれば寄った。隅から隅までナメ回すように見て、気に入ったものがあれば買った。今はネットショップを持っているが最近までは無かった。こういう家具、雑貨の面白さはネットでは伝わらないし、店に来て見て触って欲しいという信念だった。
オーナーが買い付けてくる家具、雑貨、訳のわからないもの、ジャンクなもの。僕にはものすごく魅力的に映った。いろんな店を回ったけど、こんな蚤の市の様な面白い店は他には絶対無い。オーナーの審美眼に惚れ込んだ。音楽以外に物欲があまりない僕にそれをくつがえしてくれる嬉しい店。次から次に欲しいものが出てくる。マイフェイバリットショップ。
先週仕入れに行っていて、自分の店のコンセプトに悩んでいる時、この店の事が浮かんだ。「こんなブランド知らないけど、どこで見つけてきたんだろう。オーナーは相当変わり者だな。」いい意味でお客様の意表をつく感動させられる品揃えを目指したい。話題のブランドなら雑誌が解説してくれる。それよりも無名でもクオリティの高いブランド。僕は説明するのが好きなのだ。これが僕の性分。ちょっとしつこいかもしれないけど、ガマンしてね。「俺の話を聞け~。5分だけでもいい~♪」(byクレイジーケンバンド)
アルバーノのこれからの方向性は決まった。