「BRAZILIANA」 LUIZ BONFA & MARIA TOLEDO
ゴールデンウィーク、アルバーノ楽園も最終日です。昨日は祭りの後の様な静けさでした。そんな思い通りにコンスタントにいかないのが商いです。わかっております。
昨日の新聞に大きく腕時計の通販の広告がのっていました。どこの時計かと見ると「ヴェルサーチ」と書かれているではありませんか。アルマーニ、フェレと共にバブル期に3Gと言われたあの高級デザイナー。こんなご時世ですから何が起こっても不思議ではありませんが、当時は手が出なかったあのブランドがこんな商売を?イタリアンブランドはプライドが高かったはず。どんな金をつまれても名前を売る事は魂を売る事に等しい事でした。バブルから20年以上経ち、ヴェルサーチも今はこの世にはいません。誰が跡を継ごうとデザイナー亡き、デザイナーブランド。道は険しいんでしょう。本人のクリエイティブな息遣いがなくなると魅力は薄れます。昨今バッグやシューズのブランドは、優秀なデザイナーを起用しビッグメゾンとして売る時代であります。ただ、洋服のデザイナーブランドの場合本人がいなくなると、アイデンティティが失われます。再生しているブランドもありますが、そこに個性の本質が見えるでしょうか?今のヴェルサーチにはヴェルサーチの戦略があるのでしょう。ヴェルサーチの行く末を僕が心配してもしょうがないのですが…。個人的にファッション界の栄枯盛衰を感じた広告でした。
ゴールデンウィーク愛聴盤の旅。ラストは音楽大国、ブラジルです。10年以上前日本中にカフェブームが起こり、ボサノヴァ等がカフェミュージックとして脚光を浴びました。僕もラテン音楽を聴き始め、ブラジルの音世界の奥深さを楽しませてもらいました。ブラジルのアーティストを何度か紹介していますが、今日ご紹介するのは、ボサノヴァ広しと言えど最高の夫婦デュオ。ルイスボンファの温かいギターとマリアトレードの素朴で美しい歌声が生み出した永遠の一枚です。仲の良さがヒシヒシと伝わってきます。インストゥルメンタルあり、口笛あり、スキャットあり。夢のような時間が過ぎていきます。
夢のゴールデンウィークは終わりますが、これから夏にかけてこの至福の一枚があれば、夏の避暑地はあなたのものになります。