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2012年06月16日

長い友とのこれからに…。ボリオリ・プレコレクション

2013年春夏のプレコレクションの報告です。イの一番に向かったのはボリオリです。代理店が変わりこれで4シーズン目かな。とにかく動向が気になります。大げさかもしれませんがボリオリは僕の血や肉であり、僕にとって大切な友であります。人気者になり回りからチヤホヤされれば変わるのは仕方がないでしょう。
ただ僕の想いとして、革新の老舗としての本来の姿を見失わないで欲しい。地に足をしっかりとつけたうえで、新しい事にチャレンジして欲しいという気持ちです。僕なんかが何を言っても何も変わらないと思います。ただこれからも長く付き合っていくであろう友の為に言うべき事は言わねばなりません。
毎回担当者に僕が感じている事(良かった点、改善して欲しい点等)、お客様からの反響、いろんな想いをこと細かく熱く伝えています。
代理店の広いフロアを目いっぱい使い、ボリオリの新作コレクションが揃っています。昔はひっそりとやっていたプレコレも今やメインコレクションをしのぐスケールです。
今回はプレコレクションなので全てではありません。7月のメインコレクションでチェルシー等の最近のモデル、ブルゾン、新素材のものがでるとかでないとか。で、今回特に大きな変化はありませんでしたが、僕の感想を少し。
まず一番注目したのは、定番モデルのCOATのサイジングがタイトになること。COATは今までワンサイズダウンされる方も多かったので、これからは通常のサイズ通りに着てもらえるでしょう。ジャケットのオブジェ。ますますスタイルに磨きがかかります。なんだかんだ言ってもCOATあってのボリオリですよ。
この春夏から続きますが、コットン素材のスーツが目立ちました。無地だけじゃなくチェック柄等。こういうスーツをカジュアルに着まわすことが大人のお洒落の専売特許ですから。スーツ屋アルバーノも大歓迎です。
気になったのは、ネーミング攻撃です。コベント、レジェント、ハンプトン…。既存のモデルをキャラクター化していること。わかりやすいのか、わかりにくいのか??どうなんでしょう。某ダウンブランドの様なスタイルはとって欲しくないなぁ。
気になるのはハンプトンのスーツ。今春スタートのDOVERに芯地を入れたSというモデルです。この秋もオーダーは入れてませんが、今ちょっと悩んでいます。クロージング以外では、ローゲージニットのジャケット。新作で恰好いいのがありました。冬から春にかけて大活躍しそうです。
まぁ言いたいことは沢山あります。(まだあるの?)なんか複雑なんです。ボリオリはこれからどこへ向かおうとしているのか?ただ今がボリオリというブランドにとって大事な時であるのは間違いありません。長くつるんだ友が大きなものをつかみ、一人走り出しました。
「おい、ちょっと待てよ。今すごく輝いているんだから、あまり欲を出すなよ。慌てなくていいよ。ゆっくり。ゆっくり…。」後ろ姿を追いかける僕。
「心配しすぎだよ。俺は俺の道を行くけど、何も変わらないから。お前は楽しみに見守っていてくれよ。」そう答えてくれることを期待している僕がいる。

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