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2014年04月18日

酔いどれブログ

久し振りに代理店Sさんと飲みに行ってきた。AM1:00をまわったところ。Sさんとの付き合いは長い。この業界では一番古い方。20年を越える。いろいろあったよね。懐古話、病気自慢に花が咲く。
バブル期のウハウハの時を彼は知っている。僕は恩恵に与れなかった。そして、“時の流れのように身をまかせ~”テレサ様!
事務所の移転話で盛り上がる。6回も変わるのは、ギネス級だぜ。これが東京ぜよ。花の都ぜよ。大都会と東京のいろんな面を見てきました。1ヶ所、1ヶ所が懐かしく、愛おしく思える。
物語は、六本木のド真ん中から始まる。昔は寄るしか縁がなかった六本木。ディスコでフィーバーして、ハードロックカフェで酔いをさまし、朝帰り。コートを着たまま玄関で寝てしまい、その恰好でそのまま出勤した事もあったな。その頃は、上から下まで黒でキメるのが、僕流。初めて高級マンションのルームナンバーをおした事を思い出す。フェレを作っていたことで、当時人気だった「レダエリ」。
Bニーズさんなんか、フロアの大部分をレダエリが占領していた。スゲェ。最初は恐れ多くて、ワタクシ触れませんでした。
数年後、当店はBニーズにせまる勢いに。シャツと言えば、「バグッタ」。アルマーニのファクトリーと言えば売れた時代。シーラップのコートもあったけど、横目で見ていた。そうそうたるブランドが並ぶ。
その時担当だったSさんは、オドオドした僕にも優しかった。その時Sさんが「直接輸入も出来ますよ。」というおいしい話を耳元でささやいた。
僕の目が輝く。マイ インポート ビジネスの幕開けだ。世界が狭く感じた。
次の事務所は、麻布十番。芸能人のお忍び店が多いらしい。森公美子を見かけたかな。大使館が多いのか、石を投げれば外人に当たる。とにかく、当時は地下鉄の駅もない、陸の孤島。ワタクシ浜松町から歩きましたよ。スゴイでしょ。東京タワーの付け根をタッチし(さわれねぇよ。)インターチェンジをこえて、ひたすら歩く。時速約10㌔。バス3台は追い越したな。「たどり着いたら、いつも雨が降り。ここもやっぱりドシャ降りだ。」(拓郎)、ピザ屋の?階。コンクリートジャングル東京。窓一面に首都高が横たわる。
“高速道路の下で生まれて、地下鉄の上で死んでいく~東京!東京!東京!”(浜田省吾)。
そんなカッチョイー、ショールームで、服を選ぶ優越感。バブルの幻影。幸せだニャ~。
「ネルヴェーザ」というイタリアのファクトリーブランド。皆さんは知らないでしょう。サンローラン、ディオール、ランバン…おフランスのそうそうたるブランドのOEM。飛びついた。けど、手からスルリとこぼれ落ちた。
3番目は、千駄ヶ谷から原宿方面にあるマンション。その頃にSさんは独立。東京体育館を通り過ぎ、大好物のホープ軒本店の黄色い看板が、僕を誘う。Sさんと僕はすいこまれる。そして、Sさんは体を壊したらしい。あそこのチャーシューメンとスープは、バイオレンスだ。その時ステファノビジが来日し、事務所でプレゼンテーション。ビジ氏はロック好き。ネクタイを並べながら、ジャンピングジャックフラッシュ。Fさんとビジはイタリアン。僕とSさんはホープ軒。
4番目は、乃木坂。この駅複雑。方向を間違えると、別世界。大人だね。僕には演歌の匂いがするんだなぁ。なぜだろう。国立新美術館が完成し、「モジリアーニ」の絵を見に行ったっけ。イタリアらしくて好きだなぁ。ブティックの一店舗が事務所に変身。
5番目は、青山一丁目。アローズの本社がある。さすがに大きい。人の出入りが激しく商談室は活気に満ちている。事務所はツインタワーの裏を六本木方面に行く住宅地の中にポツンとある。この頃から、Fさんは事務所の一角にDJコーナーを作る。僕は興味深々。仕入れどころじゃない。レアなレコードを見つけては、リクエストする張り詰めた空気が怪しさで包まれる。僕は放置プレイが好きだ。商品に埋もれながら、一人で商品チェック。担当のTさんも僕に資料を渡し、「勝手に見てて下さい。」と一言。
そして、現在の恵比寿に至る。ここは、Fさんらしくない。わかりやすいよ。
僕が富山に帰る前、一年間バンタンデザインに通っていた。その頃の恵比寿は何もなかった。
ヤバイ。気がついたら、大分酔いがさめてきた。酔った勢いで書いているのに…。
東京は物価が高い。事務所を借りるのも大変だろうなぁ。僕が東京に店を出すなら、どこがいいかな。東京在住の方にでもアンケートをとろうか。オシャレな青山界隈。それとも、お世話になった下北沢。いや、ちょっとイタリアの雰囲気はないな。
やっぱり東京じゃないけど、僕の好きなあの街かな。そうです、渋谷から電車で30分位で行けるところ。
そうです、何度もブログで熱く書いてる、あの場所しか思いつかない。
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2014年04月02日

男の隠れ家13

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深夜0:00をまわったところ、花月(ハナゲツ)の深夜、久し振りに(4日振り)に隠れ家にて、大好きなレコードを味わいながらモノ思いにふける。至福のひと時。
ここ4日間寝不足が続いた。夜な夜な店で朝方まで、GAIOLA秋冬の生地と格闘。もうオーダー終わってたんじゃないのって?
一応終わっていたんです。生地の売り切れ、キャンセルはつきもの。ところがそれが異常に多かった。
そりゃないぜ、チョチョリーナ!この期に及んで。普通ならガックリくるところ。当然ショ~ックですよ。
それを選ぶのに相当の時間と労力を使ったんだから。ようやく生み出した結論がキャンセルの嵐。
モデルのキャンセルも重なり、何人かのお客様には大変ご迷惑をおかけいたしました。
ワクワクして仕上がりを楽しみにしておられた方の落胆は大きかったです。申し訳ございません。
ただ、僕もメゲててもしょうがない。「まぁ、いいか!」切り替えの早いのは、僕の長所。
と言う訳で、イチから戦略練り直し。はっきり言って服のセレクトに完璧はない。インスピレーションです。その時の気分によって、セレクトも違うもんです。
理想のスーツ屋を目指す為、もう一度チャレンジできるじゃない。幸せだなぁ。ポジティブ。単なるバカ?今
秋はどんな服に囲まれ、どんな売り場を作ろうか。実はリニューアルの話進んでないんです。ウソつきです。いや、来てくれない業者が悪い!
深夜0:00まわって、4月1日。増税かぁ。お客様来てくれるかなぁ。あなたが消費税8%第一号のお客様になってみませんか?商品持って、記念撮影しますか。
「8%なんて俺には関係ないぜ!」格好イイ~ネ。
「アルバーノプライスがあれば、3%の差なんて問題ないよ。」
「ナイス!その通りでございますよ。」
さて、隠れ家のあちこちに散乱するレコード。選んだのは、チャーリー・パーカー。
たまには、コテコテのジャズ気分。ブロウするサックス。「LOVER MAN」いいねぇ。
バスキアも大好きだったらしい。彼もニューヨークのど真ん中で、チャーリーのサックスに酔いながら、アートのイメージめぐらしていたんだろう。
僕も夢の店のイメージしようかな。アウトローなイメージ。キレイに整頓されたセレクトショップには魅力を感じない。朽ちかけた感じがいい。怪しさがあって、カオスかな。ニューヨークの古着屋的感覚。
「何があるんだろう?」そこにナポリの粋な洋服が、安い値段で転がっている。
高級なナポリ服は、今は無縁。僕は中途半端なヤツなんです。安いにこしたことはない派。自分の心の中にナポリ気分が広がれば幸せ。
「服に着られている」。よくあまり良くない意味で使われる。
僕は着られてもいい、と思うんですよ。ナポリの色気溢れる服なら、自分が負ける。しょうがないんです。服に存在感があるのだから。いつかはその服に追いつければいいんですよ。服は、やはりモチベーションだ。僕もガイオラ着て思うんです。
「まだまだ着られているな。ナポリ服、60までには自分のものにしたい。」
さて、もう一枚いきましょう。
大好きなブルースマン。JIMMIY REED。ギター、ハープそして、けだるいヴォーカル。何とも言えないレコードの臨場感。これはCDのクリアな音とは全く別物。どんなにデジタルが進もうが、アナログのこの感覚は、宝ですよ。文化遺産だな。
とりとめもなく書いてしまいました。ホント最近考え方が変わってきた。なんか今までのような服屋のスタイルに疑問を感じてきた。毎年、毎シーズン同じことの繰り返し。当然ビジネスですから、マニアックすぎることはマズい。ある程度決まった枠の中で、独自性を追求していきたい。それが時代錯誤であっても。
今でもそのように意識はしてるんですが、さらに掘り下げていきたい。
難しいかな?でも、常識を破っていかないと、なんか段々つまらなくなっていくような気がする。これからが大事だ。考え方、見る方向、距離感を変えることで、自分自身がトキめいてないと。
売上げにこだわると、つまらないものになるような気がする。負け惜しみなのかな。でも、売上げが下がっても、ファンが減っても自己責任。
ひとつ言えることは、自分が楽しいと思う道を選ぶ、選んだ。だから後悔はない、ということ。

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