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2014年10月09日

また一つ商店街から名店が消えた

最近悲しい事がありました。当店の近くにある老舗お好み焼き屋がひっそりと廃業しました。ご主人が亡くなられました。
そのお好み焼き屋は、僕の子供時代には長蛇の列ができる人気店でした。関西、広島風とかそういうのとは全く違う独特なクセのある老舗の味は、僕の大好物でした。ただ、その独特の味が新しい客に受け入れられなかった事や、商店街の衰退が進み、忘れられてしまったのか沢山いたファンの足も7遠のいていったのでしょう。ラーメン等と違いお好み焼きは、そんな頻繁に食べる食べ物ではないでしょうし。
あ~もう二度と食べられないのか!残念、悔しいです。このニュースを聞いたら、富山県人、かなりの人がショックを受けるはずですよ。富山の食遺産の一つの火が消えました。
僕達の商店街の名物スポットがなくなりました。今の日本全体であることでしょうけど、大切なモノが少しずつ失われていっている様に思えます。
後継者問題だ。時代の流れだ。そういうのは簡単です。商店街に未来はないのでしょうか。郊外のSCに、ロードサイドに、街の役割を奪われて久しいです。
でも、そんな勝ち組、有名店が集まるところに、ドキドキ感やスリルはありますか。安心感と利便性だけじゃないですか。それはそれでまかせればいいんですよ。僕達商店街の再開発も進まずに慢性化しています。出来上がっても高層複合ビル。空き店舗だらけじゃ、より虚しいだけですよ。
商店街の魅力は、計画性のないところです。自然発生的であり、予測不能な集合体です。そのグチャグチャにミックスされたものが、一つの宇宙的不思議空間を生む。スリルとサスペンス。その土地土地の商店街が独自の顔を持つわけです。
ただ、そこに参加したいという魅力が、今の街には無いという事でしょう。一世を風靡した名店が、ひとつひとつ失われていくばかりです。
今日はとりとめのないボヤきブログになってしまいましたね。
ただ、僕達の商店街が廃れたとは思ってません。少なくとも僕の心の中では。ちょっと休んでるだけですよ。昔を求めている訳ではありません。これから新しい友達作りです。新しい仲間と奇想天外な商空間を作っていきたいなぁ。
今回のウインドーリニューアルは、商店街という摩訶不思議な空間の中で、こんな趣味の人間が何を売っているんだという事を、通りを歩く人や商いの場を探している人へのアピールのつもりです。
そして、商店主からの一つの小さな抵抗?だと思ってもらえたらばと思います。
大きな再開発うんぬんより、僕にはやはり一つの個性的な仲間を失った方が大きいのです。
これからお客様に、近くにある自慢の美味しい店を紹介できなくなったなぁ。もし、僕に余裕と勇気があればなぁ。まだ遅くないかも。そのお好み焼き屋の存在価値を高く評価しているのなら…。権利料っていくらくらいするのかな。

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