月殺界真っ只中の私ですが、先日はお店にとっても悲しい出来事がありました。
アルバーノでは、店頭にボディを何体か出しています。
先日その一体、レディスのボディに着せていたカーディガン。盗られてしまいました。
平日と言えどもアーケード内、当店向かいにもお店が立ち並び、人通りもボチボチ。
そんなところで、こうも大胆にやってのけるのか?!びっくりです。
しかし、気合を入れて仕入れて、さぁ頑張って売るぞ!と思っていた商品だっただけに、大ショックです。
ホント悲しい世の中になったもんだ。と思いました。
がっ!世の中まだまだ捨てたもんじゃありませんよ。
というのは、水曜日週一回、心身のリハビリ?の為に通っている温泉で、財布を置き忘れてきてしまいました。
もう血の気がサーっとひき、冷や汗がたら~り。
フェリージのコロコロ財布の中には、現金はもとより免許証・保険証・クレジットカード・キャッシュカード、はてはスーパーのポイントカードにいたるまで、必要なものが全部入っておりました。言わば、私の分身です。
頭の中は「どうしよう!どうしよう!」という言葉が、グルグルと渦巻きパニック状態。半ばあきらめ半分、でももしかしたら…?ワラにもすがる思いで電話してみました。
「あの~お財布の忘れ物届いていませんか?」
「あー〇〇さんね。〇子さんでしょ?届いていますよ。」
キャーッ!一瞬耳を疑いました。すぐに取りに行って、中身も確認。ばっちり!
助かりました!届けてくれた方、ありがとーッ!!大感謝!
やはり私は月殺界の人なのね。
ただ、この前の事故と言い、今回のこと言いなんとかギリギリセーフ。
なんとか最悪の事態はまぬがれてます。これってある意味ツキがあるの??
いかん。いかん。気を引き締めていかないと!今度はドカーンっとくるかもよ。
今深夜3:00。今日は水曜日。定休日だ。夜は長い。
休みの前は、隠れ家でどっぷり音に浸って、朝を迎える事も多い。心の休息をとる為だ。
さて、今日は心穏やかに僕のバースデーを祝ってくれる音楽と向き合おうか。
そうなんです。今日9月22日は、僕の49歳、40代最後のバースデーです。
振り返ると40代は早かったなぁ。もう終わりだよ。確か40のバースデーの時は、麻雀の真っ最中で仲間から「オメデトウ」というあっけない祝福を受けたのが、ついこの間のように感じるなぁ。まぁ50まで、まだ1年ある。
50代と出会う為の準備の1年。濃い1年にするぞ。(毎年言ってるような気がする。)
世の中格好良く時を重ねている人も沢山いる。芸能人では、岩城晃一なんか好きだなぁ。いい歳のとり方。なんなんだろうなぁ。やはり好奇心旺盛、好きな事を自由にやる。
外見的には、人の目を意識する=体を鍛える=お洒落する。大切ですよね。
イタリア人も、本物の自分スタイルを完成するのは50位だと考えている。
お洒落こそ楽しみながら、自分を知り自分を好きになる為の修行だと考えている。
日本では40位から、外見にこだわらなくなる人が多い。もったいないな。
男の魅力が一番溢れるのは、40、50代からですよ。
そんな時自分の外見に無関心になる。そりゃぁ子育て等で金銭的に大変な時期ですもんね。大丈夫です。そんな時は、アルバーノに相談窓口がありますから、いろいろと?
それといい歳をとる為、いい音楽と出会う事です。音と触れ合う事のゆとり。心身共に心地良い緩和を与えてくれる。
さて、僕のバースデーを祝ってくれる音楽の贈り物。何がいいだろう。
目に入ったのが、僕に大人のロックを教えてくれたトム・ウェイツの「クロージングタイム」。もう何の説明もいらないでしょう。このアルバムは。
20そこそこのトム。49の僕よりずっと人生経験豊富に感じる。なんかこのアルバムを聴いてると、ニューヨークの写真集を見たくなるんだ。ウィリアムクラインの「NEWYORK,1954,55」でも見ようか。
憧れのニューヨーク。僕のドリームがつまっている。音楽、アート、建築…。
50代には行きたいな。いや必ず行きます。出来れば12月。クリスマスのイルミネーションに彩られたロックフェラーセンター。デ・ニーロとメリル・ストリープの「恋におちて」。又僕の妄想癖が顔を出してきた。
次は「ゲッツ・ジルベルト2」1964年10月9日ニューヨーク、カーネギーホールでのコンサート。カーネギーホール、どんな所だろう。ミュージシャンの聖地。しかし、この日スタンゲッツとジョアンジルベルトが同じステージに立ってるんだ。
スゴイよなぁ。ここで拍手しているオーディエンスは幸せ者だよ。
そうこうしてるうちに夜が明けてきた。ジョアンの声がお経に聞こえてきた。
オマケ、僕の子供時代のバースデー伝説。
今だに飲んだ席で必ず言われるんです。小学4年生だったが、親に一言も言わずにクラス全員を誕生会に誘い、店にぞろぞろ連れてきて親を驚かせた事。
「普通は4,5人だろ。全員誘う奴なんて聞いた事ないよ。」
確かにどうして全員を誘ったのか?自分でもわかりません。謎です。
Led Zeppelin Ⅱ
BSでGOOD TIME GOOD MUSICというラジオ・テレビ同時放送の音楽番組をやっています。
一人か一組のアーティストにスポットをあて、俳優の八嶋智人がDJでレコードをかけるという30分番組です。結構面白いですよ。
八嶋自身はそんなに音楽に詳しくはないんですが、独特のハイテンションで素人目線で解説している所が好感もてます。
この前見ていたら、レッドツェッペリンの特集でした。カッコエー!!
急にツェッペリンが聴きたくなりました。ロック小僧だった血が騒ぎました。
急いで隠れ家へ。2Fの隠れ家は、深夜でも音量に気を使う必要がない。
ただ整理のヘタな僕は、ツェッペリンのレコードを探すのに四苦八苦。
「確かこの辺りだったんだけどなぁ」
ようやく見つけた。ツェッペリンのセカンドアルバム。ツェッペリンの中では一番好きな作品。ターンテーブルに針を落とす。ジミーペイジの重いギター、プラントのハイトーンボーカル。1曲目「胸いっぱいの愛を」僕の血の流れが速くなる。発作がおさまった。
ツェッペリンはハードロックのジャンルに入れられますが、ブリティッシュフォークの影響が強く、ブルース、ソウル、レゲエのリズムも混ざり、ツェッペリンサウンドというより他ありません。
昔は超人気薄だったサードアルバムも、大人の今聴くと結構良いです。
ストーンズにしろ、ディランにしろ、ツェッペリンにしろ、どのアルバムが好きか討論する事は、子供時代も大人になって酒を飲みながらもロック党の醍醐味です。進歩ないなぁ。
中学生の時近所の映画館に「永遠の歌」というツェッペリンの映画がきて、張り切って観に行ったのですが、「幻惑されて」とう曲の途中あまりの長さに、本当に幻惑されて夢の中に導かれたのは、決して僕だけではないはずですよね。
わかるかな?わかんねぇだろうなぁ。イエィ。(古っ)
MEN'S CLUB 10月号をパラパラと見ていると、「今どきトレンチはオフ使い!」
トレンチを紹介するコーナーに見覚えあるコートが。赤いライナーとシーラップのタグ、あっシーラップだ。
クレジットのところに目をやると、何とアルバーノと載っているではありませんか?!
レオンは聞いてましたが、メンズクラブは聞いてないよ。手塚さん!
困るんだよなぁ。勝手に載せられちゃ。ウソウソ。どんどん載せて下さい。
97ページ「薄・軽トレンチ」厳選6傑。レオンの時はモデルさんのスナップでしたが、今回はトレンチコート特集。ちょっと目を引くかな?
いや、でも本当、このトレンチ。自信ありますよ。ぜひ試着だけでも多くの方にして欲しいな。正統派コートメーカーとしては、イタリアNO.1だと確信しています。
名だたるBIGデザイナーブランドが、このコート屋を指名するのも納得です。
題名通りオフ使い。ジャケット感覚でベルトを後ろで縛り、前をオープンにして中にシャツ、ニット×ジーンズ、カーゴパンツで合わせるも良し。ドレスシャツ×スラックスできちんと合わせるも良し。勿論オンでスーツの上でもO.Kです。
実は、今日昨年あったトレンチコートって入荷しないんですか?というお客様が偶然いらっしゃたんですよ。
でも、ゴメンナサイ。ブツはまだ入荷していないんですよ。近々だと思います。
明日手塚さんに聞いてみます。入荷次第すぐにHPにアップしたいと思います。
ちなみにプライスは、アルバーノの参考上代です。例によって、入荷時のユーロ次第です。
「SALT, SUN AND TIME」 BRUCE COCKBURN
愛聴盤。僕が知りうる音楽の中より、ジャンル、国等、切り口を変えて紹介しています。今まで紹介してきたものは、多くの方に聴いて欲しいものをなるべく選んでるつもりですが、聴かれた方皆に気に入ってもらえる訳はないだろうし、全然わからないよ。とボヤかれる事もあると思います。思い入れの強いもの、懐古的なもの、今の気分に合ったもの等ランダムに紹介しています。
まぁそんな訳で、まだ紹介していない大事な国が二つあります。一番大事な国は、最後にとっておこうと思います。今日はもう一つの国、カナダです。
カナダといえば、今年バンクーバーオリンピックがありましたね。
個人的に一番印象に残ったのが、閉会式で聖火消灯のクライマックスで登場した、ロックの大御所ニールヤングです。堂々と名曲「ロングメイユーラン」を歌う姿に涙が溢れました。彼をはじめアメリカで活躍しているカナダのミュージシャンは沢山います。
「カナダのソングライターにはずれなし」という名言があります。
大国アメリカの北。厳しい寒さの大自然で生まれ育まれる冷たい空気に包まれた透き通った音。大きな空間を感じさせる美しい音楽は、田園風景、雪景色をも想像させます。
まさにそういう情景を歌で伝えてくれるのは、「ブルースコバーン」です。
カナダの隠れた至宝。今やカナダの国民的なアーティストです。
最近では、政治社会問題をとりあげ、メッセージ色の強いアルバムを発表しています。
このアルバムは、74年の作品で静かなフォークアルバムです。淡々と曲が流れていきますが、漂泊感のあるヴォーカルが静寂を生み出しています。随所にみられるギターテクニックも魅力で、所々にジャズの要素も顔を出します。
音楽は世界中にあり、国が違えばジャンルが同じでも味付けが違うのは当然です。
北米大陸でもアメリカとはあきらかに違う、カナダのイメージを心に刻み込んでくれる作品だと思います。
こんな音楽が生み出される国カナダ、どんなところなんだろうか?
僕の想像は膨らみます。