勝手に恒例にして一人喜んでおりますが、シーズンの始まりを告げる時、僕の相棒ボリオリにキャッチフレーズをつけて熱い想いを語らせてもらっています。
運命の出会いからもう10年ぐらいたちますかね。10年もつきあっているといろいろありますよ。
男と女もそうでしょう。本質的には変わらないんでしょうが、変わっていくところもありますよね。いいところ悪いところ、全て受け入れていくしかないでしょう。生理的に合わないところは目をつむり、いいところだけ見ていきましょう。それが仲良くやっていく秘訣です。(何の話や?)
まぁボリオリは、僕の血であり肉であります。「長い友とのこれからに…」と昨年ブログに書いたように、走り続ける友を見守る決意をしました。
僕が義理固いって?最近の人気ブランドには目もくれず、長い付き合いのボリオリにこだわり続けるのは義理人情だけじゃございません。プライドでもございません。
やはり、このブランドが持つアイデンティティ、可能性に心底惚れ込んでいるんです。
ボリオリがチヤホヤされたのは、もう過去の話。気がつけば周りにはライバルだらけ。弱肉強食の時代です。でも、もしそれが本物だとすれば維持、定着できると信じています。
ボリオリは100年の歴史やクラシックなスタイルに別れを告げました。サルトリアモデル、スタンダードモデルは姿を消し、COAT・Kジャケットモデルだけが残りました。本当にボリオリはにどこに向かっているのでしょうか?そんないちブランドの行く末を真面目に考えているのは僕ぐらいじゃないか?オメデタイ男です。
今回のキャッチフレーズ「研ぎ澄まされた艶服」としました。艶やかな服=色気服。
ここからは、僕の想像であり理想であります。ボリオリが目指すのはモードではありません。クラシックでもありません。ボリオリにしか表現できない立ち位置、世界観、流派がどこかに存在するはずなんです。それは、まだ何者も知らない世界であります。その部分をちゃんとした形として見せて欲しいのです。
僕がイタリア服に魅了されるのは、なんと言っても「色気」です。それは皆さんも同じだと思います。僕が初めてボリオリを着た時に、それを感じました。そして、DOVERを着た時今まで感じた事のない「艶やかさ」「色っぽさ」を、その軽く丸みのあるジャケットに感じたのです。軽く丸みのある美しいジャケット?もしかして…。
「艶」「色気」と言えば、古くは80年代日本にイタリアンブームを巻き起こした帝王ジョルジオ・アルマーニが思い浮かびます。僕個人の勝手の解釈ですが、どうもボリオリDOVERのスタイルに、あの帝王アルマーニのアンコンジャケットの陰がちらつくんですよ。もしかしたら、DOVERのデザインにアルマーニをイメージしていたのではないか?と勝手に妄想しているんです。
アルマーニのアンコンジャケット。そして、20年後のボリオリDOVER楽ジャケット。どちらもブームの火付け役です。
今あらためてボリオリの服。特にDOVERに他のブランドには作りえないであろう独特の「艶」「色気」を強力に感じるのであります。
着るだけで見えるボリオリのオーラ、その曲線美。それは捨てたはずの100年の歴史の亡霊がしっかり宿っているのです。そりゃそうです。ボリオリというブランドを作っているのは、100年の歴史を
持つ老舗ファクトリーのボリオリであるからです。
ボリオリは間違いなく本物です、ボリオリが作る限り。
今回のボリオリDOVER、COAT、一段とシャープに感じます。研ぎ澄まされてますよ。ボリオリの未だ見ぬ世界に「艶」「色気」「華」「エレガンス」…というワードが重なります。強く期待します。静かに少しずつボリオリはジャケット戦国時代から抜け出し、新しいボリオリワールドを築こうと考えているのではないでしょうか。
蔵出しALBANO。今日の蔵出しはホンモノの蔵出し。
今まではどうだったのかって?ちょっと前のモノや新しくても売りきりたいモノ、基本的に店頭に出していたモノです。今日は蔵からです。店と住宅が同じ自社ビルの奥にひっそりと建つ鉄筋2階建ての蔵。自社ビルとは奥でつながっています。店の奥のドアを開け、事務所を通りましてですね、階段を10段ほどのぼったところのつきあたりに鉄の扉があります。ここが蔵の入り口です。昔はよく悪いことをした時は、父におしおきとして閉じ込められましたね。シャッターまでおろされてました。
中に入ると10坪くらいの広さ。その1階に静かに眠る洋服達。これは、ちょっと??なデッドストック。はたまた見る人によっては、「これなんかイケるんじゃない。なんでこんなの隠してんの?」という声も聞こえてきそうな幻の逸品。ワイン・チーズならいい具合に熟成してるんでしょうが、洋服は虫にくわれはすれど…。良く言えばヴィンテージになりますかね。その中から今日は気分で数点選んできました。
これぞ蔵出し。こんなの見せてるホームページなんて、よほどヒマかネタがないのか?まぁブログですからサラっと流して下さい。全てボリオリです。長い間やっていますとこんなのも残っています。決して古臭くないです。新しくないだけです。すでにこの頃もボリオリに夢中でしたから、自慢じゃありませんが、僕のワードロープにはこの辺のものが現役で入ってます。売る気あるの?ないの?勿論ピンときた人がいらっしゃいましたら…どうぞ、どうぞ、どうぞ。
まずは、チェスターから。いい感じのツィードじゃありませんか。今のドーヴァーコートとは少し違うかな。MODEL C26014(と言っても誰も知らないか。)サイズ44。
続いて、たまにイタリアスナップでも見かけそうなベージュの細畝コーデュロイ、サイズ46。膝上10㎝位。実は、私今でもこのコートの42サイズを着ております。たまにホメられます。ボリオリですもの、後ろ姿に哀愁が。
ジャケットにいきましょう。全てFモデルです。残念ながら、この春を最後になくなるみたいです。以前から書いてますが、当店にとってはドーヴァーが出るまでは主力のモデルでした。
まず、グレーのグレンチェック。ブラウンのライン入り。サイズ42、46。
次は、ド定番のモノトーンハウンドトゥース。サイズ46。
続いて、ブラウンのヘリンボーン。サイズ46。
ラストは、ブルーの千鳥格子。ご来店されている方でしたら、ご存知でしょう。店長愛用のジャケットです。今日も着ております。愛用ペルソールで、ちらっとみせます。
まだありますが、とりあえず今日はこの辺にしておきましょう。
プライスの方は蔵出しプライスにしますので、まずはご連絡下さい。
寒い日々が続いております。皆々様風邪などひいてませんか?
太平洋側では記録的な大雪だとか…。テレビで東京のとあるところで芸術的なフォームでコケてる方をみました。雪道に慣れてるはずの私も結構豪快にコケてますからね。
さてと、アルバ子恒例?新春の縁起物です。
毎年初詣でひくおみくじ。この2年間連続「大吉」でした。今年はですね、「吉」でした。連続大吉記録は更新できず…。
しかし、私はあんまり大吉とかそういうのは気にしないんですね。それよりも書かれている内容をすごく気にします。(我が相方様は逆みたい。小吉でも落ち込んでたな。)
今年も書かれている内容は、結構心にズバりはまりました。なんで私のことそんなに知ってるの?と言いたくなるくらいです。神様はなんでもお見通しですね。
おみくじと一緒に入っていた一言守は「佳」。「すぐれる」という意味のこの文字には、「ほめる」という意味もあるそうです。素直に他人を認める心の美しさを持ち続けられますように。とのことです。
いろいろ心に留めるべきことがあって、今年のアルバ子は大変です?!
今年は頑張る。と年頭のご挨拶で言いましたからね。頑張りますよ。
そうそう、先日100歳の詩人柴田トヨさんの詩集を読みました。
長く人生を生きてきた先輩の言葉はずっしりとくるものもあり、反面子供のような純真な想いもあり…一人泣きました。生きるって深くて重いです。
アルバ子、種がまかれた場所「アルバーノ」にて小さくても花咲かせたいなぁ。水やり・肥料やりにいそしみます。
今月末から始まる2013A/W展示会で、まずはスパークしますね。
遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます!
皆様気持ち良く2013年を迎えることができましたか?
早速ですが、これは今日近所のデパートに新年のイベント?として出店されている書家・Satoshiさんに書いていただいたものです。
写真のパンフレットにあるとおり、私を見て感じた言葉を書いてくれます。実はこれで2回目なんです。最初に書いてもらったのは、ちょうど1年前のお正月。私の姉が○○デパートにこういう人が来ていて書いてもらったの。と言って見せてくれたのが最初のきっかけ。今までにも路上で文字や絵を書いている人は何度も見てきたけれど、自分に書いてもらおうと思ったことはありませんでした。だけど、姉が書いてもらったものを見て、「私も書いてもらいたいっ!」
仕事の合間をみて、デパートへ走りました。私の名前を書いて見せると、じっと私の顔を見て書き上げてくれた言葉。まさしくその時の私に「これでいいんだ。」と優しく、決しておしつけがましくなく、そっと私の背中をおしてくれる言葉でした。
その時に書いてもらった言葉は、額に入れて部屋に飾ってます。行き詰った時は、その言葉を声に出して読んだりしてたな…。
そして、今年またもそのデパートに来ておられると知りまして、またまた仕事の合間に行ってきた。という訳です。
私を見るなり「前にもお会いしてますよね?」
毎日沢山の人会っているだろうに。1年前にほんの数分、ろくに会話もしてない私を覚えてるなんて。ものすごくビックリしました。
今回書いてくれた言葉も、行き詰まりを感じていた私をあったかく包みこんでくれました。ちょっと泣きそうになりました。
今回はピンボケの我が相方様の写真を持っていき、彼にも言葉を書いてもらいました。
持ち帰って私の分を見せると、「また行ってきたの?」なんて言われましたが、彼の分も差し出すと何度も読み返していました。あの様子だと結構気に入ってくれたのかな?
このところ思うのですが、いろんなところ、目にするもの、耳にするものに自分に対するメッセージがちらばっているもんだな、と。日々意識して生活していくことの大切さを感じます。
不肖アルバ子、今年は頑張ります。
(今まではど~だったのよ。というツッコミはなしよ。)
皆々様本年も何卒よろしくお願いいたします。
早いもので今年も残りわずか。いつも一人よがりなホームページ、ブログにお付き合いいただきありがとうございます。今年は皆様にとって良い年でしたでしょうか?ファッションを楽しむことはできましたか?このホームページを楽しんでもらい皆様のファッションのお役にたてたとすれば、こんな嬉しい事はありません。
来年も問い合わせに限らず、色々とご意見・ご感想等お気軽にメールいただければ幸いです。
来年はどんな年になるんでしょうか?政権も変わり世の中も良い方向にいくといいですね。
僕達が扱うクラシックなイタリアンファッションの世界もそろそろ変化してくるような気がします。と言っても僕にそんな予知能力なんてないですけど。(そんなものがあれば今頃は…。)まぁ、わからないから楽しいんです。
長い間ファッションを見てきて思うことなんですが、日本人はいいモノ、本物を見る眼が養われてきました。ただ、いいモノを身に着けるようになったのですが、雑誌・情報にがんじがらめになりある意味保守的で画一的なスタイルを求める方が増えてきている気がします。本物のファッションンにマニュアルはないですし、もっと自由であり華やかであり個の主張じゃないかと思うんです。確かに売れるもの、恰好いいもの、長く着られるものにはそれなりの理由があります。でも、決まったものに皆走ってしまうとスタイルも似てきます。着る側も売る側も「これが安心・鉄板だ」というものに走って、結果同じものになり個がなくなっていきます。
僕達のセレクトも変わらない部分と変えていかねばならない部分のバランスが大切になってくるんじゃないかな。
これを読んでいらっしゃる方は勿論、少数派のお洒落を楽しんでいる方だと思います。
「いいものを買いそろえた」ただ、そこがゴールではないと思います。そこからスタートであり、ショーの幕が上がります。
これから地に足をつけ、ワンランクアップしてそれぞれが個性を主張していく時代になって欲しいですね。新しい流行モノを探してあくせくするのもどうなんだろう。正直仕入れる僕達も疲れます。
アルバーノの来年秋冬の仕入れもスタートしました。新しいブランド、デザイン、色にチャレンジしていく。大変難しいことかもしれません。結局僕自身が楽しめるかどうかです。自分の感性・こだわりに正直にブレずに洋服と向き合っていきたいですね。
新しいチャレンジに際して、僕自身考え方を変えていかねばなりません。その決意であります。
来年は、その新しい変化の一歩を踏み出していくつもりでいます。ホームページを通して、その試みが少しでも理解していただければと思います。
年末の挨拶のつもりが長くなってしまいました。
今年もご愛顧いただき誠にありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いいたします。