5月末に一人で東京へ行ってきました。来春夏のプレコレクション?
ノン、ノン、ノン、今回は仕事じゃないんだなぁ。遊び、遊び。
3月から5月まで一心不乱に駆け抜けた。タマには洋服離れて息抜きしないとね。
プレコレも大切だけど、もっと大切なものがいくつもあるんだよ。憧れの人と会う為に。勘のいい方はお分かりでしょう。音楽です。LIVEですよ。ど~しても見なきゃ死ねないアーチストが来たんですよ。
「仕事なんかやってる場合じゃないよ。行っていいだろ?」と、相棒を説得し(ダメだと言われても行ってただろうけど。)北陸新幹線でビューン!ですよ。
ウッキッキーですわ。東京へ展示会に行く時は、ドッキッキーですけど。
どちらもハイテンションなんですが、今日はフリー。子供の様に瞳輝かせてるオッチャンが東京に一人。幸せでございました。
一応取引先の近くまで行ったので、ちょっと寄ってきました。プレコレやってまして、皆さん一生懸命オーダーしてましたよ。僕はと言えば、余裕かまして社長と雑談。
「今日は遊びで来たんで、オーダーはしませんから。」なんて話していると、奥からおいしそうなブツ(今季の現物品)を持ってくるじゃぁありませんか。
「見たら欲しくなるでしょ。」とついつい悪いクセで衝動買い。皆さんの気持ちわかります。
仕事モードになりかけたので、気をとりなおして今日は遊び遊び、こんなこと(仕事)してる場合じゃない。次行こ、次。
しかし、東京はモンスター。行きたい所あり過ぎや。罪な所だ、田舎モンには。
LIVEまで時間ある。こんなことめったにないのでなぜかあせっている。
とりあえず渋谷で行きつけの古本屋に行って、イタリアの古い建築雑誌DOMUS買って、しっかり領収書もらい、次は井の頭線で下北沢へGO。
駅変わったなぁ。この街は複雑。30年前は僕の庭ですわ。変わる店も多い中、ここだけは変わらない空気。扇風機は常設。久し振りにレコ屋フラッシュ。椿さんいるかな?残念ながら外出中。エサ箱つついて20枚ほどゲット。
「越後屋さん送り先はここでよかったですか?」と奥さん。
「えぇ。」もう完全にエチゴヤやな。エビスヤなんですけど…。まぁ、いいか。
17:30、お~っとLIVEの時間が迫ってきた。六本木に急がなきゃ。小田急線で乃木坂へ。
今日の目的、大好きな米国のシンガーソングライター、ジョンハイアット。
27年ぶり2回目の来日LIVE。皆さんは知らないでしょうけど、僕には神様からビッグプレゼント。日頃の行ないがいいからかなぁ。会場のミッドタウン、ビルボードライブへ。
「前から2列目が一つ空いてるんですが。」
ラッキー!!かぶりつきじゃん!ビール飲みながら僕のハートの鼓動が加速する。キレイなレディが隣りに…。いたらいいんだけど、ニコニコしたオヤジばかりやな。オレもか。
19:00会場が暗くなる。ジョンがハット・ジャケット・ジーンズで登場。
そして、1曲目「DRIVE SOUTH」で幕開け。3m先にジョンがいる。歌っている。僕の頭は真っ白。夢じゃねぇぞ!ほっぺを軽くつねった。(今どきしないよね。)
もう僕のボルテージは最高潮。「生だよ、生。どうするオイ!」ストリップを見るようにかぶりついた。
僕は感動すると、涙があふれ出るんだ。一音一音をかみしめるように酔いしれる。
時間よ止まれと願いながら、1時間ちょいでステージはアッという間に幕を閉じた。何にも代えがたいひとときだった。
今まで沢山のLIVEを見てきたけど、5本の指に入る素晴らしいLIVEだった。
ほろ酔いでLIVEの余韻に浸りながら、安ホテルに向かった。
幸せな一日だった。生きててよかったよ。ナンマイダ~。
たまにはせわしない日常を忘れ、一人フラっと旅に出る。そこには安息の一時が待っている。
いい気分転換になりました。あざ~す。
しかし、まだ見ないと死ねないアーチストがあと10人位いるんだよなぁ。
そこんとこヨ・ロ・シ・ク。
「Greatest Hits of ROD McKUEN」
久し振りのブログです。3月、4月仕事ブッちぎってました。まくり、まくって。
そんな訳ないか。ちょっと言ってみただけ。
でも、3月はなんか勢いありましたね。新幹線効果?そうですよ。スゴかった、スゴかった…、金沢駅(富山じゃないんかい)。観光客わんさか。駅も都会的。グッドセンス。さすが金沢。
富山駅を見る前に、金沢駅を見に行ってました。最近 富山駅も見ましたが、ちょっと悲しいものが。
僕達商店街にとっては良かったのか。駅が商業的に立派になると、お客様もってかれますからね。
まぁ、観光はこれからですよ。夏は立山黒部アルペンルートかな。
昨日も浜松、山口、東京、新潟、あちこちからのご来店ありがたいことです。初めての方、10年ぶりの方。人との出会い、再会は宝物です。
子供の頃好きなオモチャ屋へ行って、隅々まで見てワクワク、ドキドキした感覚。そんな懐かしさをおぼえ、そして新しい発見をしてもらえる店でありたいもんです。
さて、今日は愛聴盤。皆さんどんな音楽聴いてますか?人それぞれでしょうけど、いい音と出会ってますか?相変わらずマニアックなものを紹介してますが、音楽はあまり押しつけるものじゃありませんから。暇な時にYOU TUBEでも見て下さい。(なんでもありますねぇ。)
新着でやんちゃジジィの話をしましたが、今日は世界一キザなジイさんを紹介しましょう。僕が一番憧れる理想のジイさんです。
僕は、ジイさんバアさんが歌うのが大好きです。味のある枯れた声に癒されます。好きなジイさん、ヴォーカルあげればキリがありません。
その中でも渋い、ハスキー、エモーショナルな理想の声を持つシンガー、詩人、ロッドマキューン。アメリカで60年代に一世を風靡したそうです。
曲も沢山作っていて、多くのミュージシャンがカバーしてますが、この人のもつもう一つの顔は、ポエトリーリーディング。レコードも沢山持っていてかけるんですけど(意味もわからんくせに)、BGMとしても渋すぎですね。
「THE SEA」 「THE SKY」 「THE EARTH」自然と人生をテーマにしたものが多いようです。
そんな音楽はもちろんですが、ファッション、雰囲気もカッコイイ。この前のチェックシャツにニットが一番似合うんじゃないかな。僕のヘアースタイルは正直言うと、この人のイメージをパクってます。7・3のブロンド、ロマンスグレー。マネして染めたいなぁ。
岩城滉一のようなワイルドなやんちゃジジイも憧れますが、このロッドマキューンのようなお洒落で知的なジジイの方が僕が目指すところでしょう。
3月14日。ついに、ついに新幹線が来ました。どれだけ待った事でしょう。待たされた事でしょう。
30年。40年。はるかなる夢。遠い未来でした。正直半分あきらめていたかな。
超スローでのんびりマイペースの富山の地に、あんなスピードの乗り物が切り込んでくるんですよ。
待ちには待ったものの実現してみると、ものすごい違和感。これは、富山、北陸に住む人間にしかわからない感覚でしょうね。
なんかようやく北陸も日本の街の仲間に入れてもらったような。(今までは陸の孤島状態でした。)浮き足だっております。
変わるのかな?どうなんだろう。前にも書きましたが、はっきり言って富山の観光は?です。金沢の様なわかりやすい見どころはありません。
ビジネスは勿論便利になります。富山で何を見てもらうんだろう。手前味噌ですが、いいものは多いんです。ただ、タイミングが合わないと見られないものばかりなんです。幻の富山。四季折々の必殺技は持っています。それは、ガイドブックで。
強引なアルバーノツアーでもいかがですか。富山駅から市内電車に乗り、7分位で「西町」という電停で降りると中心街です。隅研吾が設計したガラス美術館・図書館がそびえ立つ。(OPENは夏。)そこから徒歩30秒でアルバーノに着きます。ちょっと雑多な店内ですがお楽しみ下さい。
街を一回りするのに、1時間もあれば十分でしょう。街中で特に観光的なものはありませんが、ここだけは見る価値はあるでしょう。池田安兵衛商店。薬の富山を代表する薬膳料理が食べられて、菓子、お茶、勿論薬も買えます。
昼飯に関してはご案内しますよ。昼から寿司でしたら、人気店が歩いて3分位の所に。ます寿司の人気店は昼位に売り切れますので、前もってTELいただけると買っておきますよ。当店の2Fででもゆっくりとお召し上がりを。ラーメンなら富山ブラック。名店「西町大喜」。歩いて3分。あの、ユーミンが店に来た時、「ネーチャン、小一つね。」と言って、丼のスープに親指入れて持ってきた。というのは有名な話。そのオヤジさんの親指は当然いつも黒い。注意!そこではスープは遠慮しましょう。喉の異常な渇きとお腹がくだるのは間違いない。僕も便秘の時は行ってました。
ただ、時代の流れか、おススメのお好み焼き屋、洋食屋がなくなってるんですよね。おやつ時には黒砂糖のあやめ団子(石谷商店)が最高です。
お泊りの方、夜はやっぱり新鮮№1。富山の魚料理でしょう。いつもご紹介している寿司屋さん。ここは焼き魚も最高。やっぱり富山に来る魅力は、魚につきますかね。関東の皆さん、これからは富山に気軽に魚を食べに来て下さい。あらためて楽しみにお待ちしております。
アルバーノのウインドーもしばらくは冬モードが続いておりました。
もう変えないといけませんね。
今春も沢山のジャケットブランドが花盛りである。新宿の百貨店に行くと、各々のブランドがしのぎを削って縄張り争いをしている。壮観だな。
お客様はこの中からどのようにどんな基準で一着を選ぶんだろう。素材やデザインを目的に探す人人、ご贔屓ブランドの所でじっくり品定めする人。
その一角に僕の思い入れある顔があった。
「どうだい、みんなの評価は?周りの人気ブランドに胸を借りるつもりで思いっきり行け。」とはっぱをかけた。
デ・ペトリロ。このブランドは、今どんな位置づけにあるんだろう。当店では犬も歩けば、ペトリロにあたるだ。周りからの評価を気にする必要なんてあるのか?
でも、なんか気になる。陰から遠目にジャケット売り場の様子をずっと見ていたい衝動にかられる。
今人気Tは南のブランドだが、ライバルにナポリのブランドはない。ナポリの服は高い。安い物もあるらしいが、日本で紹介されるものは皆高級。
しかし、このブランドはやさしい。ペトリロ、旧ガイオラの時から付き合って6年位経つかな。
なんだろう。相性だよね。北の人気ブランドも少し取り扱った。でも、長続きしなかった。
ナポリというキーワードがささったのか?多分それはあると思う。でも、それだけじゃない。
毎シーズン同じことを繰り返すのが、僕らの商い。そこにマンネリを感じたくない。
心躍る様な仕入れ、オーダー。出来上がった商品を心の底からお客様に勧められるだろうか?
僕の視線は、完全お客様と同じ。僕の心を高ぶらせてくれよ。
沢山のブランドがショップ、ネットでしのぎを削る。もういいだろう。
「ペトリロ、そこに参入する必要はないよ。わかってくれる人にだけ認めてもらおうや。」
そのスタンスでいいんだよ。今春もアルバーノに数百着、ペトリロが並ぶ予定。ボリオリもあるけど、ペトリロオンリーショップ。
バカだよな。バカの一つ覚えだよ。でも、僕の心は満たされてるんだ。
ナポリモデルは、アルバーノ流に少しアレンジ。ここだけの話だよ。
そして、NEWモデル。マリーナちゃん。待ってましたよ。これが、ナポリからの答えか。ナポリからの挨拶状。
ベニー(ペトリロ氏の愛称)の試行錯誤が生み出した傑作だぜ。こんなにSEXYなマリーナちゃん。心が動かなけりゃ男がすたる。
ナポリは確かにいい服の宝庫だ。だけど、なかなか手が届かないよね。しかし、ベニーは秘かに地道にわかりやすく革命を起こしてくれている。ナポリの伝道師だよ。手が届くナポリのペトリロは、もっともっと一般の人に評価される服なんだ。一度羽織ってみてね。多くの人の心をわしづかみにするだろう。きっと、きっと。
ペトリロ。それは、発展途上のブランドかもしれない。だからこそこんな素晴らしい作品をさりげなく、リーズナブルに紹介してくれるし、僕も心の高ぶりをおさえることが出来ないんだろう。罪なヤツだよ。
ムーレーのダウンコート、ガイオラのチェックジャケットにザノーネのタートルニットに身を包み、彼は今シーズンもやってきた。春の訪れと共に。さすらいの洋服旅。人は彼をスナフキンと呼ぶ。
「人ごみが嫌いなんですよ。」新幹線で盛り上がるだろう3月前の静観な季節を選んだ。
前回(昨年の8月)に来店した時予約したデ・ペトリロのスーツは、まだ入荷してなかった。
「いや、いいんですよ。また入ったら連絡下さい。」
彼は、アルバーノと富山の空気を気に入ってくれている。とは言え、東京からわざわざ4日間来て下さるんだから、黙ってる訳にはいかない。僕も出来る限りの事はしたいし、モノも用意しておきたい。仕掛けは揃った。スナフキンシートも用意した。(ただチェアを置いただけだが。)でも、彼は彼の間合いでペースでゆっくりと洋服を見たり、試着したり、雑誌を読んだりして過ごす。自然体だ。富山ブラック(ラーメン)も、もう慣れたようだ。
今回 用意した仕掛けの中で彼のターゲットになったのが、前回のブログで取り上げたナポリのサルト。意外だった。シングルスーツとダブルのジャケットのサンプルを取り寄せておいたが、彼の魂は完全に奪われた。
「今回の収穫だ。」13㎝ラペルのでかいダブルの襟。狭いVゾーンにウエストの絞りがセクシーだ。客観的に見ていた僕にも彼のゆるんだ表情に心の中がはっきり映った。言葉はいらない。
何度も何度も袖を通すスナフキン。僕もとりこになった服だけにすごくうれしかった。初めて共感してくれた人だ。新しい挑戦に背中を押してくれた。
スナフキンは自由な人。海外にも相当行ったそうだが、最近は富山が安息の地だ。僕もこんな風に解放されたいと思うことがある。というか、根本的に「ひとり」というものが好きなんだ。そんな人も少なくないと思う。
一年に数度フラッと旅に出たいなぁ。目的は決めるもいいし、決めずに出るのもいいだろう。お気に入りの本、音楽、宝物をバッグに詰め、モチロンお気に入りのジャケットとコート。飛行機よりも電車かな。いろんな街をあてもなくさすらう。とにかくいろんな街の空気を感じてみたい。
当店を訪れる旅人が、ここ数年すごく増えた。有難いことだ。
そんな旅人を温かく迎えられるような店にしたい。ここ富山で相棒と二人でやっているささやかな店。お客様には大変不便をおかけてしてますよね。可能であれば、ご来店予定日をお知らせ下さい。
何度か書いていますが、全てはお客様のペースでいいと思います。ただ、ご要望があればおっしゃって下さい。出来る限りのことはいたします。
アルバーノリビング。ゲストスペースの構想も進んでいます。早くしなくちゃね。モチロン富山の方にもドンドン利用してもらいます。
一番楽しむのは僕かな。道の駅ならぬ「服の駅」なんて看板あげようかな。
今年も日本中の洋服旅の方と出会えればうれしい。そしていろんな夢を語りましょう。