当店のメシのタネ、シーラップが入荷して1ヶ月が経ち、その売り上げは順調である。
毎冬 アルバーノエクスクルーシーヴ系の鉄板美コートは、ラストに紹介するのがお決まりになっているが、比較的最近のコレクション、そして、新作は早めにお披露目している。
今日は、キトキト(富山弁で新鮮。)の新作を紹介したい。
僕が今回秋冬の展示会で、一番うなった逸品だ。
これぞシーラップの腕を証明するにふさわしいジャケット調アウターだろう。
名だたるデザイナーの難しい要求を受け満足させる技術、能力を持ち合わせるのは、このコートファクトリーしかないんじゃないか。
ジャケット調アウター。襟はスタンドでも、ジャケット調にもなるように考えてある。
ディティールは最小限にシンプル、ミニマル。
シーラップの最大の魅力は、ドレープの美学、フォルムの美しさだ。
このブルゾンを羽織った時も、まるでジャケット屋が作り上げたような胸のドレープとウエストのシェイプをしっかり感じた。
タイトな作りではあるが、僕の痩せた体が非常にグラマラスにうつった。
デザイナー達も自分がデザインしたコートが、よりゴージャスに感じるんじゃないかと思う。
シーラップの魔法。
素材はこのモノクロのウールしかなかった。これはこれでいいんだけど、このデザイン、モデルならば無地系ウールや違った素材をのせてもカッコイイと思う。
イマジン!ついつい僕の脳が暴走を始める。
もちろんジャケット、スーツの上にも羽織れるし、1枚でもいろんなスタイルで着まわせる。
シーラップにしか作りえない、シーラップの為にある、ジャケット、アウターだ。
TITOが入荷し、アルバーノのクロージングコーナーは、ナポリ服が独占しております。
デ・ペトリロ、GABO、TITO、サンタニエッロ。300着オーバー。20万を超えるような高級なものはナシ。
僕目線で値付けされた庶民派ナポリ服量販店。そんな店、本国イタリアに行っても無いかもしれません。“インド人もびっくり!” じゃなくて、“ナポリ人もびっくり!” かもね。
とにかく集めました。何を目指してんだろ、俺。 意図的? 自然にこうなった? 両方だろ。
どこを切っても、ナポリ、ナポリ…。世の中の流れを無視して、自然にやってきたつもり。
売れるものは売れるんだろうけど、それよりもどうせやるなら、自分が心底魂を奪われたモノをススメていくことが、僕に与えられた使命。
ナポリ服と言っても、広うござんす。 だから、惹かれるんだろう。
織田信長もいれば、上杉謙信もいる。伊達政宗もいれば、前田慶次もいる。百花繚乱。
個性ならナポリが面白いんじゃないか。デ・ペトリロ、GABO…完成度の高いナポリファクトリーは紹介した。
次に控えるは、ティト・アレグレット。ティトはファクトリーじゃない。
だから、いろんな顔を持つ。3年程扱ったが、工場が二転三転した。ティトとF氏が試行錯誤しながら、サンプルをあげる。
それに僕達も参加し、ああしたらいい、こうしたらいいと口出ししたりする。服好きがナポリで作り上げるドリーム。
今シーズン ティトの輪郭がはっきりと見えてきた。年を重ねるごとに、ティトは本物の顔になってきていると感じる。
今日は、更にいい顔になったティトのスーツとジャケットを1型ずつ。
スーツはサキソニーのメランジブルー。ジャケットでも使いまわせるしなやかな生地。9.5㎝広めのラペル。お決まりのダブルステッチにフラップ無しのチェンジポケット。パンツは1タック。
ジャケットは、スーツと同じシルエットだけど、パケットはパッチ。こちらもメランジ系のブラウン。ヘリンボーン。シックでヴィンテージな雰囲気が漂う。
今日は皆さんに僕が隠していた衝撃の、でも、くだらない事実を告白したいと思います。
僕は、小さい頃から足が短い方だと思ってきました。
服屋を始めた頃、パンツを合わせ股下を測ってみました。
そしたらごく一般的な長さでした。「なんだ、普通じゃないか。別に短い方じゃないよ。」
ある時 おふくろが、「アンタは私と似ていて、腰が高いから足が長いはずなんだけど、そうじゃないんだよね。」
確かに僕はおふくろのDNAをかなりひいている。
腰は高い。けど、足の長さは普通。腰から股までが長い。
ということは…、尻が長い!! オーマイガー! オイラは尻長族。
驚きの事実を知り、僕は愕然とした。一体どんな体や。
尻が大きい、小さいならわかるけど、長~いなんて。
銭湯なんか行くと、俺の尻を見て、「あの人尻長いね~。」なんて言われてるんだろうか。
そういや今まで股上の浅いパンツは、はいていて落ち着かなかった。
腰にパンツを合わせると、股にくいこむ感じのものが多かったかも。
「私の尻は長い。」 という事実。 別に皆さんにとっては、ど~でもいいことでしょう。そうでしょう。そうでしょ。
ちょっと余計なムダ話をしたところで、今日はパンツです。
僕の尻長に合うパンツではなくて、皆さんに合うカッコイイパンツ。
ジェルマーノのウールパンツです。
結構 好評のドロストのキャロットパンツ。
キャロットと言っても、そんなにふくらむシルエットではありません。
スソ巾16.5㎝のテーパード、9分丈。素材はウールポリストレッチ。
グレンチェックのミディアムとチャコール。
そして、ウール100の黒。 以上3マーク。
トップスは、ニット、カット、シャツ、ジャケット…なんでもO.K。
続いて、ビジネス対応型ウールスラックス。ジェルマーノ得意のキレイめドレスパンツ。
ワンタックのスリムフィット。
ジェルマーノのエクストラスリムほどピタピタではない今時のスリムフィット。
カノニコのダークブラウンとグレーの細千鳥。サキソニー。
どちらもビジネスには最適。カジュアルにも使えます。
3連休多いね。皆さんはどのように3連休を過ごされるんだろう。
計画をたて旅行される方、無計画に過ごされる方…いろいろだろうね。
僕達自営業者は、否が応でも、「まくったるでぇ~。」という期待感でいっぱい。
「3日間どんなドラマが待っているのか?」 想像してもなるようにしかならないんだけど、忙しく売り上げも思い通りにいけば、心身の疲れも心地良い疲れになる。
反対に盛り上がりもなく、静かに過ぎ去れば、何とも言えないドンヨリとした疲れが押し寄せる。
そう、世に言う「ヒマ疲れ。」というヤツだ。
だけど、僕らもロングバケーションを楽しみたい、という欲望はあるよ。
旅行を楽しむのは嫌いなものは少ないだろうけど、「3日間ボ~っと過ごせ」と言われると、正直後ろめたい気持ちもある。
もし、店を開けていたら、ウチに来ることを楽しみしていた人が来たのではないか?遠方から迷店アルバーノに寄った人がいたのではないか?
そういう考えがどうしてもついてまわる。(クソ真面目なのか、病気なのか?)
まして、3日間 ボーっとしろと言われても、何をしていいものか。ファッション雑誌を読みあさり、なんかいいネタでもないか、と探す時間。あとは、ど~する?ど~する?と相棒と口論勃発。
そうなんだよ。休み慣れてないんだよ。
なんかもっと熱くなれる趣味を持たなきゃな。思いきりバケーションを楽しみたいゼ。
今日はスーツの紹介なんだけど、スーツの使い方は広がりをみせてきていると感じている。
ビジネススーツと遊びスーツ。
僕達ALBANOはスーツ屋を宣言しているんだけど、ビジネススーツはかなりガチガチな生地路線になってきているように感じる。
生地で冒険する方は、かなり減っている。
英国路線とは聞くけど、僕らの地域ではかなり保守的だ。
だから、僕達の生地セレクトもそういったものを中心に考えなければならない。
前々から僕は、『ジャケットのフォルムの奥深さを突き詰める派』だから、生地について深いこだわりはない。
とはいえ、ジャケット、スーツはフォルムと生地とのハーモニーである。
バランスが大切。保守的な生地でも、厳選しなければならない。
今日は、フォルムには安定感があるデ・ペトリロ。
ナポリサルトが、追い求めるプレタポルテ。ナポリモデルは、非の打ちどころがないだろう。
どんな材料(生地)を料理しても、ペトリロはペトリロ。
まずは、チャコールのグレンチェックにうっすらブルーのオーバーチェック。
繊細な緑だから、かなりおとなしい。素材感もバリバリのロングシーズンタイプ。実用的。
もう一つは、ネイビーのピンストライプ。これもラインが控えめ。ロングシーズンタイプ。
このあたりの生地にはずれはない。後はデ・ペトリロの美しいフォルムに酔いしれるだけ。
入荷して足がはやいモノ。
ザノーネなんだけど、CHIOTOでも、タートルでもない。
今回 初登場モノ。
襟つまプルオーバー。スキッパータイプのニット。
いや、なんだろう?ザノーネのこの切れ味。
ニットってソフトな柔らかさで包み込む温かいモノ。
ところが、ザノーネを着ると、シャープで研ぎ澄まされた美を感じる。ベリークール。
シンプル、ミニマムだよ。特にデザインを主張してる訳じゃない。
でも、なんかジャケットやブルゾンなんかなくても、「俺が表現してやるぜ。俺に任せな。」って言ってるような美意識を感じるんだ。
頼もしい奴だよ。シンプルにこそイタリアの美はあるんだぜ。君には見えるかい?
今 到着し、早速てんてこ舞いしているシーラップと一緒だ。
「洋服の曲線美。」
それは、デザイナーだけのモノじゃない。俺たちプロダクトするものが生み出す美なんだよ。
とにかくジャケットを脱いでも安心しな。
今日のスキッパーポロ。展示会で試着し、先に書いたようなことを感じた。
3色をセレクト。黒・ライトグレー・フォレストグリーン。
Vはほとんどあかない。下は見えない方がカッコイイかな。
素材はいつものミドルゲージ。着たことのない方に言っとくけど、ホント毛玉は出来ないよ。
サイジングは他のデザインと同じ。
あとは、このクールに主張するヤツをどうコーディネートで魅せるかだ。
それはあなたの腕次第。