服との出会いには結構恵まれているのかなぁ。
節目節目で、サプライズなブランドに遭遇する。
このGABOとの出会いは3年前。GABOが始まって間もない頃。
条件は十分満たされていたが、価格だけが問題だった。3年間少ないけれど扱ってきた。
そして、代理店が変わり、俄然GABOの存在がクローズアップされた。
価格が引き下げられ、インポートも可能に。
売れる服の方程式-直輸入できるかどうか。自分の考えるプライスが実現するか。
高級服は素晴らしいよ。しかし、僕にはビジネスできる自信はない。
人気ブランドを扱うのはセオリーだけど、なんか興味が薄れた。
昔から扱っているもの、心動かされる服に賭けるのが、ウチらしい。
イタリアには行けないけど、直輸入させてくれる代理店と付き合いたい。
GABOは伝統に基づいた独自性のある誠実なファクトリー。
こんな魅力ある服をインポートし、良心的価格で販売できるのは幸せなこと。
即効性なんて求めてない。でも、自信はあるよ。地道に熱く勧めていけば、きっと道は開けるはずだ。
売れる服の方程式-無名でもいいし、知名度はあってもある程度でいい。
僕が着たいと思う服と人生を共にする。
今日はGABO3回目。
まずは、綿麻のジャケット。白い糸がミックスしたサックスブルー。清涼感があり爽やか。キレイなブルーだよ。
次は、1回目で紹介したブラウンの色違い。ホップサックのグレー。無地だけど表面感があり、オールラウンドプレイヤー。
ラストはスーツ。ウール100%のウインドーペン。ブルーグレーベースに優しいブルーのペン。フラップ付き3B。パンツはノータック。
ウインドーペン初心者でも抵抗なく着られる。
プレコレクション。東京。向かった代理店で待っていたのは、GABOのジャンフランコとジュゼッペ。
いとこ同士。「ボナセーラ。」固い握手を交わした。
いろいろと話しながら、彼らを観察していた。
ミドルエイジ。僕と同じくらいか。でも、すごい人間的な深味を感じる。
いろんなイタリアオヤジと会ってきたけど、皆 センス良く年齢を重ねている。
服の着こなしは言うまでもない。ただ、彼らはカッコいい服を着ているだけではない。
なんだろう? 一つ言えることは、彼らはカッコ良くふるまう術を知っている。
そして、さりげなく演出している。無意識に。意識的じゃない。自分なりの立ち振る舞い。
ポーズ、仕草、アクション…、長い時間をかけて育んできたもの。
カッコイイことが全てじゃない。自分の欠点、失敗したことにも自信を持ってフォローし、それを武器に変えてしまう。
キメ台詞を熱く語る時は、そんな仕草を駆使しながら伝えようとする。
ストレートに心に響く。時には熱く、時にはクールに。
ファッションはカッコ良さのベースにあるもの。それを武器にして自分の美学を突き詰めていく。
喜怒哀楽を表現していく。それは、対人関係の中でカッコイイ自己主張になっていくはずだ。
なんか自分もそんな存在感のある人間でありたい、と感じた。
今日は、ボルゾネッラのシャツを3マーク。
デザインはアメカジ。サイジングはイタリアンフィット。
見かけ以上にシャープなカッコ良さがある。
まずは、シャンブレーに細ステッチが入る。襟はセミワイド。
背中にはウエスタンヨーク。アメリカンなヤツ。
次は、リネンぽいザラっとした表面感だが、コットン100。
ボディもタイトなセミワイド。色は、ダークカーキ。
ラストは、これもリネン風コットン。ダークネイビーのボタンダウン。
ここんちのボタンダウンはタイトなボディといいマッチング。
しかし、今年は本当に気温の乱高下が激しいような。
季節感が難しい。富山は一日で気温30℃から15℃へ。15℃の差だよ。
「今日は何を着ればいいのか?」
体も悲鳴を上げますよ。体の変化は音もなくやってきます。
「自律神経の乱れだよ。」 相棒の一言。
自律神経かなんだか知らないけど、オジさんいじめは勘弁して。
思い当たるフシのない症状は、全て自立神経で片づけられます。おそらく自律神経も思っているでょう。
「チッ、俺の人生いいことなんてねぇよ。なんでもかんでも俺のせいにしやがって。一体俺がアンタに何をした?そんなに俺は悪者か?たまにはほめてくれよ。『最近 自律神経好調でさ、頑張ってくれてるんだ。』なんて言われてみたいもんだね。」
そだね~。調子のいい時はホメてやらないとね。ホメ殺し。コレ大事。
なんてバカな話になっちゃいましたが、今日はシャツはアートです。
アッと驚くシャツ太郎!シャツにはシャツの生き様がある。
いろいろとイタリアのシャツやってきました。変わらないモノもあれば、新しいブランドや復活組。
今日は、気分次第でやっております。ナポリシャツ。カプリシャツが有名(マリオくんじゃないよ。)なんだけど、商標登録とかなんとかで名前が使えない。NEWネーム。V.Cシャツ。
今までカプリシャツしかやったことないんだけど、展示会で普通のシャツも見てみると、かなりイイ。
なんで今までやらなかったんだよ?!と言いながら、着たり、脱いだり。
やっぱり君のイセ込みと背中のギャザーがハンパない。ハンドとマシンが融合した本格派ナポリシャツ。
今日は、3マークです。
まずは、ソフトな夏向きの綿麻素材。ブルーグレーのグレンチェック。洗いがイイ感じでかかり、サラサラ、ヒデキ!カイテキ~。
次は、ブロードのブルー。深いブルーだ。シーズンレスで着まわしてくれ。
ラストは、色気もたっぷり。パープルがかったブルー。コットンサテン。
どんな合わせ方もヒデキの様に(遅まきながら、ご冥福をお祈りいたします。カッコ良かったよね。)
、SEXYにキマる。
カプリはまた紹介するけど、このハンドシャツ、ただものじゃない。
肩、肩、カタ…、吸いつきます。背中のギャザーは、亀の甲羅のように盛り上がる。
シャツで主張できるなんて、ただものじゃありませんよ。
フェリージのバッグとにらめっこする。数十秒経過。
俺の負けだよ。なんか笑っちゃうね。でも、たま~にフェリージが笑うことも…あるわけないだろ。
愛嬌だよ。サイレントスマイル。女とフェリージは愛嬌。
なんかコイツ気合い入ってないもん。他のブランドバッグのような威厳がない。
「僕は脇役でいいんだ。昔から引っ込み思案な優しい性格。ご主人様を引き立たせるのが僕の役目。」
何も入れなきゃフニャとしてるし、詰め方によっては姿を変えるし。
この前も古い年代モンのフェリージにパンパンにモノ詰めて温泉へ。
完全に悲鳴上げてたな。
「ご主人様 これ以上はご勘弁を。」
「大丈夫だよ。ほ~ら入るじゃん。しかし、フグみたいだな。」
いけません。いけません。良い子の皆様は大切に使ってあげてね。
でも、何年使おうとコイツは忠犬のように寄り添ってくる。
人間味にあふれたバッグ。どんなファッションスタイルにも同化してくれる。
たまにナイロンをクリーニング、革に栄養を与えてやるとよみがえるよ。
さて、今日は去年瞬殺で売れたリュック。前回ブリーフで紹介したタイプ。
バケッタレザーとナイロン。お得意のコンビネーション。
いいツラしてんなぁ。カジュアルスタイルには、ポップでスポーティー。
ドレススタイルには、シックでさりげなさが香る。
入れなきゃフニャフニャ。入れればパンパン、ゴロゴロ。
さて、色のコンビネーションなんだけど、長く付き合えそうなシックなコンビにした。
ネイビー×ダークブラウン。ライトブラウンを使うとフェリージっぽさが際立つので、ダークに。
そして、ダークグレー×グレー。これも黒×黒じゃ面白くないから、ちょっとひねってダークグレーで。
さぁ 手に入れたら、ぜひにらめっこを。
万が一フェリージが笑いだしたら、あなたは筋金入りのフェリージ狂かも?!
1998年のブルータス。メイドインイタリー特集。ナポリを代表して紹介されているのは、アントニオ・ラ・ピニョッラ。
ピニョッラは、サルトとして腕の良さも有名だったが、モデリストとしても活躍していた。
モデリストとは、服の設計図である型紙の製作から生産ラインの構築、管理まで既製服の全ての実務面をとりしきる役。服の全てを熟知していないと出来ないポジション。
そして、2枚目の写真 ピニョッラと一緒に写っているのは、我らがベネテッド・デ・ペトリロ氏。
ベニーさん30代の雄姿。貫禄あるねぇ。共同経営者となっている。
ピニョッラに惚れ込んだベニーが、彼に師事し、サルト・モデリストとしての技術を学んでいたんだろう。
今のデ・ペトリロの服の陰には、ピニョッラの仕立て技術とモデリストとしてのオーダー既製服の完成度が見られる。
ナポリ服としては、そんなテンコ盛りプレタポルテがデ・ペトリロなんですよ。
今日は、NAPOLIモデルのスーツを3マーク。
まずは、ウール100。黒ベースにウインドーペン。グレーの地味なペンなので、柄はほとんど目立たない。いや、ホントちかづかないとわからないくらい。パンツは1タック。
次は、オススメですよ。ダークブラウン。夏に?素材はモヘア20%混でサラサラ快適。
何がいいって?使いまわせる。ありそうでない色。ジャケットにグレースラックスでシック!紺ジャケにパンツを合わせる。大人だね。シワにならなくて、ホント快適。
ラストは、ウールリネンの紺ストライプ。2.2cmピッチ。これもピッチは太いが、地味なライン。清涼感漂うね。ジャケットは勿論遊びにバッチリよ~。
やっぱデ・ペトリロには色気があるわ。ピニョッラの魂はどこに宿っているのでしょうね。
ベニーさん、僕には見えましぇ~ん。