ボリオリ。テレビ、雑誌で中井貴一が着用しているのをよく見かけます。メンズEXで連載している「中井貴一の好貴心」。9月号で着ているチェックのジャケット。一目見てボリオリのDOVERダブルであるとわかりました。好きだなぁ、中井貴一。いいセンスしてます。いいところ見てますね。着用服は全て私物と書いてあるので、よほどボリオリが気に入っているのでしょう。
前にも書きましたが、ダブルは沢山ある中でも、ボリオリのデザインは特徴があります。
特に、今日紹介するDOVERのダブル、6つボタン2つ掛けは普通ですが、ボタンの配置。上2つの間隔が離れています。合わせが深く、Vゾーンが狭い。一番わかりやすいのが、ラペルの細さとゴージラインの高さ。ここが決定的!やはり、ラぺルの狭いハイゴージは、威圧感がなく、すごくスマートです。
革命的楽ジャケ、DOVERシングルは、世の中の伊達男達に定着しました。しかし、このダブルはそんなに出回ることもなく、それどころか少数派でしょう。まだまだ日本で、ダブルの認知度は低いのです。
この個性的DOVERダブルが、ウワサされるようになれば日本にダブルの旋風が巻き起こるでしょう。ウルトラマンの怪獣のように?それだけダブルのキャラクターは、面白いのになぁ。(バブルでダブルにのめりこんだオヤジさんも言うでしょう。)一番最初にだしたスナップのオヤジさんも、DOVERダブルスーツをチェックで颯爽と着てます。
今回DOVERダブルのスーツ、ジャケットをご紹介します。
まずは、ロングシーズン着用できます。ド定番と言えば、ホップサックのJK。一番黒っぽい紺ではなく、普通の紺(ホップサックの紺は、3色あります。)ポケットチーフ付きです。
そして、スーツの方はかなりダーク、黒っぽいサキソニー。至ってクールな印象。ボリオリDOVERにはアイコンなんて必要ありません。
それは、判る人には判る。魅力的なデザインが目に焼き付きます。
もし、この年末忘年会等でDOVERダブルを着ている人を見かけたら、声をかけてみるのもいいかもしれません。きっと仲良くなれますよ。
今シーズン、フランネル・ツィード・等の肉厚ジャケット・スーツが好調です。そのあたりが売れだすと、自ずとインナーに欲しくなるのは、そうです、タートルネックです。中でもミドルゲージ。
ここ数年不調の時期もありましたが、昨年あたりから人気も復活。イタリア人もこのアイテムをインナーのキーポイントに使っております。
先日再会したGAIOLA社長のペトリロさんも、タートルにロンストシャツの衿をチョイ出し。キマってました。
ザノーネのタートルは4色紹介しましたが、それを上回る5色展開しているのが、今日ご紹介するブランド「SPAZIO 86」。聞きなれないブランドかもしれません。実は、昨年ソロサリというネームでやっておりましたが、今季ネームが変わりました。ニットファクトリーとあって、いろんなバリエーションのサンプルがあったんですが、今回はこのタートルとジレ2型入荷しております。
まずは、ミドルゲージのタートル。リブニットです。アームホール、ボディ、タイトに作られています。素材は、ウール・アクリルです。色は、オフホワイト・ネイビー・ブラウン・グレー・ブラックの5色です。
ニットジレは、あと黒1色になりました。
このクロージングブランド、ジャケット・スーツのスタイリングも個性的なんですが、コートがまた独特、恰好良いのです。
今年初めの展示会。ジャケット・スーツよりも先に目に飛び込んできたのは、ワンスパンにぎっしりかかるコートのコレクション。素材の面白さに目をとられ、デザインをチェックしていると、「コートメーカーに来たんじゃないか。」と錯覚するほどのバリエーション。1点1点得意のファッションチェ~ック。
「こりゃ参った!どれも恰好良いぞ。」頭が混乱するくらい魅力的。その上ここはクロージングメーカー、載せ替えられる生地が豊富。真剣に悩みだす。最終的に4モデルに絞り込み、タリアトーレならではの生地の載せ替えをイメージする。
イタリアのスナップでも、「スタイリング、素材面白いんだけど、どこのコートだろう。」と見ていたコート。タリアトーレでした。納得です。このデザイン、スタイリングの良さは、ほっとかないわ。
と言う訳で、その悩んだ4モデルです。
まずは、これが良くスナップで見かけたポロコート。ウエストのシェイプ、衿の雰囲気が独特。見るからにコートやコートの雰囲気じゃない。カシミヤが少し入った柔らかなネイビーウール。ポロコートは無難に。
続いて、個人的にすごく気に入りました。ピーコート。ちょっと丈長め。選んだ素材がお洒落。モノトーンのミックスモヘア。そんなに毛足は無いです。グリーンのクルミボタンをチョイス。(ここはボタンの種類が選べるんです。)
3つめが、変形スタンドカラー、シングル。丈はハーフロング。こんなデザインは初めてです。着てみると、なんかすごくバランスがいい。注目は素材。大柄ヘリンボーン、ネップツィード。存在感タップリ。モノトーン調。
4つめは、上と色違いのブラウン。実は、僕が大の苦手のダッフルコート。どうしてもいいと思えないのですが、ここのは袖を通すとビックリ。なんかいつものイメージと違う。スタイリング、素材のせいか、なんかスクールっぽいイメージがない。大人のイタリア風。予定外のオーダー。
タリアトーレのコート。ウマイとこついてます。男心をくすぐります。
ぜひ着てみて下さい。何かを感じてもらえるはずです。
シーラップの紹介も佳境に入ってきました。このタイミングですよ。皆さん早すぎるんだよなぁ。あわてない、あわてない。あわてて買って気が変わることもあるかもよ。寒くなってきました。コートは着たい時が買い時ですよ。
今日は、シーラップの3日目。ということは、トリにあの大ヒットコート(当店だけか?)の出番をご想像されるでしょう。ところがどっこい。期待もモッコリ膨らみますが、ちょっとじらすことも販売マニュアルとしては、必要であると習いました。「じらさないで。」という声に耳をふさいで、今日はシーラップのニューフェイス、ダウンコートです。コートファクトリーですもの、ダウンもいろいろとやっております。仕入れるのは久し振りですが、これがエクセレント!僕がLEON編集長だったら、ジローラモに着させて「脱力リッチにニットとダウン」なんて表紙にドーン。‘あのコのハートも温めるヌックヌクなシーラップ’なんて、タイトルページにドーン。パクリましたよ。おフランスMやD。おイタリアHやTやPやAを差し置いて、僕ならシーラップ推しまくりますね。ムーレーもいいんだけど、ちょっとアルバーノにはお高くて。今度ね、アルヴェスティさん。それくらいに気に入ったってことです。なのに、1色だけかよ、この臆病者が!まぁまぁ、今後アルバーノ・シーラップ定番ダウンに認定してもいいんじゃないかな?今度戦略会議で(2人しかいないのに)、提案しようと思います。
マジでこのダウン。本当いいですよ。そりゃコート職人集団シーラップが作るんだもん、クォリティは折り紙つき。フード付きのハーフロング。シンプルで流行なさそう。美しいリモンタのナイロン。リアルグースダウン・クラス1。作りは当然メイドインイタリー。問題は、サイジングとスタイリング。日本人にバッチリ、スリムでシャープ。サンプルが大きすぎて、僕には正直わかりづらかった。だから、1色だけになったんだけど。出来上がりの小さいサイズを着ると、「もっと入れとけよ。」と得意の台詞。当店もおフランスMやおイタリアのHやPのダウンもやりました。
でも、これは素晴らしい。この抜け感。これだからシーラップはあなどれないんですよ。そして、問題はお・ね・だ・ん。オーダーした頃は、まだ1E=110円位だったんですけど、入荷時は135円。それでも直輸入のメリットでございます。アルバーノ、ピースプライス。
シーラップは10万を超えさせませんよ。僕のシーラップ愛にかけて。
さて、来年あたりはシーラップ4番目の定番モデルとして、3色は並んでるんじゃないかな。
ベストがここ数年流行っている。いい事だ。「ベストを制する者は、ファッションを制す。」である。
ドレッシーにカジュアルに使い方は様々だ。ただ、ニットベストを中心にしたカジュアル系ベストの方が、使いやすく人気だろう。アルバーノでは、当然クロージング仕様の「オッドベスト」にこだわりたい。クラシックなデザインのものが新しい。衿付きやダブル等は、気恥ずかしいと思われる方も多いだろう。スリーピース、ツーピースでカッチリ決める。当然お洒落度UP。でも、それをカジュアルダウンで、デニムやチノと合わせるのも今風な使い方。意表をついていていいんじゃないかなぁ。
そういう意味で、オッドベストの使い方は人それぞれ感性、個性、イマジネーションが問われる。クラシック回帰に、このアイテムが大きなカギを握っているのは間違いない。今回GAIOLAでは、いろんなデザインのベストを提案している。そんなGAIOLAが好きだなぁ。
なるべくジャケットのツーピース、スーツとのスリーピースになるベスト。いろんなシーンで使いやすく、お洒落で浮きすぎないベストをチョイスしたつもりだ。
でも、出来上がってきたジャケット、スーツの素材を見て、「これにこんなベストをオーダーしとけば恰好良かったなぁ。」と後悔したり。
今日ご紹介するのは、ジャケットとベストがセットに出来るもの(別売りです。)を中心に選んでみた。カジュアル系着こなしには、バッチリなクラシックモデル。
まずは、昨年もやっております。昨年人気だったので、今年もオーダーしました。ベストは初めてです。
紺にブルーのグレンチェック。ヴィンテージ調ファブリック。ジャケットはナポリモデル。3BNAPOLI。ベストは一番ベーシックPROCIDA。
次が、ショールカラーのダブルベスト。ISCHIAとベーシックPROCIDA。JKが、アンコンAGO E FILOのRUBINOとナポリのピークドラペルMERGELLINA。ベスト2種とジャケット2種。2セットで組み合わせてみました。かなり遊んでみましたが、全て使いやすいですよ。全て素材は同じです。ダークグリーンベースに黒×赤のチェック。生地スワッチで見ていたより実物はシックかな。
最後のベストは、上とはちょっと違う大衿ショールのダブルPANCIOTTOと言います。JKは、2つボタンRIVERAをセレクト。これはスーツになります。要はスリーピースも可。素材は、フラノへリンボーン。色はグリーン×グレーという絶妙な色。実は、僕も着用しています。大変気に入ってます。
上2つは、かなり自由に使いまわしてもらえると思います。
次の機会に、フラノ系スリーピースをもう少しご紹介します。