数年前、初めてこのコートを着た瞬間固まりましたよ。鏡に映る自分のスタイルにしばし見とれました。
「ハーッ!」。3分は動かなかったなぁ。いい服は鏡が証明してくれます。鏡は正直です。あなたの心の中も写し出すかもよ。(クサイか。)まぁ、ウソつき鏡もあるらしいけど。とにかく近づいてみたり、離れてみたり、回ってみたり、ポーズをとってみたり(セクシーなじゃないですよ。)
「何かが違うぞ!」メリハリとゆるやかなドレープが生み出す色気。
「これはなんなんだろう。こんなにシンプルなのに。」
シーラップの傑作ステンカラーコート。このコートとの出会いも衝撃的でした。
英国Mは、ほんのりAラインステンカラー、伊国Hのベルト付き端正なステンカラー。それは魅力的です。ただ、このシーラップのステンカラー、どうでしょうか。別物でしょう。本当ミニマルな美。デザイナーブランドを数多く手がけるコートファクトリーだからこそ作り得たアイデンティティ。僕はこれは一期一会と確信しました。それ以来アルバーノ定番ステンカラーに認定しました。
シンプルだけど、鏡に映すと必ずわかってもらえる。変わらなくていい。時代とズレてなければ。20年、30年も着ませんから。その頃には洋服のスタイルはどこにいっているのだろう。
本当シーラップのコートは、日本人を意識していない。高級服にかぶれているこの国を。いくらデザインが良くても日本人のサイズに合わないと。だから、自分の目で1つ1つ確かめる。そうするとこんなお宝が見つかるんです。
ウールステンカラーコート。素材は、昨日のピーコートと全く同じメルトンです。色は、ピーコートと同じ濃紺と、黒もあります。肩は、セットインラグラン(前はつけ袖、後ろはラグラン)。ボタンは比翼仕立て。若干高位置でウエストを微妙にしぼってます。
年齢問いません。スタイル問いません。スタンダードなステンカラーは永久に不滅です。
変わらないことはいいことか?いくら定番と言われても洋服はモードですから、サイズのマイナーチェンジはあります。全く変わらないのは、バッグくらいじゃないか。
コートはシルエットは変わっても、デザイン・ディティールは基本変わりません。(チェスターコート、トレンチコート、ステンカラーコート、ピーコート、ダッフルコート、フィールドコート、ランチコート…)。
最初のサイジングのままがいいのか?時代の空気に迎合する必要があるのか。僕自身、時代にそんなにズレてなければ、変わる必要はないと思います。
そして、このコートも。今日ご紹介するシーラップのピーコート。
まぁ、変えようがないんですが。だって、かなり前のコレクションに出たモデルですから。あえてリクエストして、アルバーノ定番として作ってもらっているのです。
よくぞ作ってくれます。「イタリアコート職人集団シーラップ」と呼ばせて下さい。
20数年になりますかね。シーラップと最初に出会ったのは。それ以来毎年2回新作コレクションを見に代理店さんを訪れます。
最近はコレクション数も減りましたが、昔は見るのに疲れる位の大量のコレクションでした。昨年はニューコレクションより、3モデル仕入れました。(それはそれで好評でした。)
今回は新作は1モデルのみ。そして、いつもの定番モデルの製作を依頼しました。
「アルバーノは何故昔のモデルにこだわるのか?新しいモデルは良くないのか?」とシーラップ社は言っているそうです。正直言って、シーラップは他のコートメーカーと違って日本市場を意識していません。デザイナーも変わるのでいいのもあるんですが、サイジングがちょっと…というところは否めません。だから、日本市場ではあまり出回らないだろうなぁ。サンプルが大きからろうが、全て試着してみます。やはり、今リクエストしている定番3モデルが、僕の中では欠かせないのです。
今日はピーコートです。このピーコートがあれば、他はいらないかな。マスターピース。いつものメルトンのウール。ダークネイビーです。出来れば他のカラーやチェック等の柄物も仕入れたいのですが…。いろいろ事情もありまして。とにかくこのメルトンはマストです。このピーコートは入荷の時、ボタンが全部留まった状態で入荷します。このコートの魅力の一つは、衿の表情をフレキシブルに変えられることです。立て方、開け方。メルトンの素材のせいかプレスの関係なのか。固めに衿は作ってあるんですが、いろんな表情を出せます。上衿の大きさもいいバランスです。ウエストはバックベルトで調整可能。肩周りはタイトに見えますが、ジャケットの上からでも問題なく羽織れます。
武骨で男っぽい。カワイイ雰囲気はまったくありません。絶妙なスタイリングだ。
一枚のコートでひっぱりすぎました。それだけ思い入れが強いんです。
シーラップがいい新作ピーコートを出したら?それでもこのピーコートはオーダーし続けますよ。シーラップが作ってくれるかぎり。
スタンドカーディガン(KYOTO)もいい、タートル(DV)もいい、ザノーネのミドルゲージは、本当いいツラしています。
ただ、このショールカラー(RENO)が、また格段に恰好良い。リブの衿は高さがあり、色んな表情を見せてくれます。衿高好きにはたまりません!リピートで買われる方も結構います。
何故か昨年はコレクションにありませんでした。その時は、ショールームで落ち込みました。1年後の復活は嬉しかったなぁ。
「そうでしょう、そうでしょう、このショールカラーがないと。」
スーツ、ジャケットスタイルがウリの当店でも、このショールカラーは欠かせないです。熱が入ります。
ということで、キャンセルカラーもあったようですが、3色やっております。ベージュ、ネイビー、ブルー。
そして、シェットランドのVネックニット。追加で1色入荷です。狭めのVネックです。鮮やかななんとも言えないザノーネブルー。たまりません。
(ちなみに同色でいれたレディースは、即完売です。)
今朝の富山は、放射冷却の影響で気温も低く、北アルプス立山連邦がキラキラと輝いて見えました。壮大なパノラマスケール。毎日いろんな表情を見せてくれる北アルプス。こういう絶景は、ずっと富山に住んでいてもいい条件がそろわないと、なかなか見られるものではありません。美しい大自然を街なかから堪能できる幸せ。有難いです。
さて、今日は寒くなってきたところで、これでしょう。ネルシャツです。
フィナモレスポーツのセルジオです。こういうアメリカンな生地をスタイリッシュに着る。あったか~いお洒落。
まずは、ネイビーでもグレイッシュでシックな色合い。ライトのあたり方で、少し白っぽく写ってますかね。
次が、紺の千鳥格子。柄は細かいです。ジャケットのインナーにはもってこい。どんな風に合わせましょうか?
最後は、純白ホワイトです。柔らかい。でも、この白は眩しいくらい、シャキっとします。
今秋冬、GAIOLAのいろんな顔を紹介しています。正統派ナポリスタイル。ある時はマニカカミーチャのショルダー、ある時はゆきわた入りのコンケープショルダー、ある時はクラシックスタイルピークドラペル。またある時は、芯無しアンコンのAGO E FILOモデル。アンコンジャケット登場して2年経ちますが、今までシングルのパッチポケット(RUBINO)でやってました。
今回はダブルもやっております。従来からある6つボタンのDIAMANTE。そして、今季から初登場のNEWダブルモデルTURCHESE。4つボタン、3パッチポケット、スソがラウンドのスタイル。このラクラク、ヤワヤワ、ユルユルのダブルジャケットが、大好評!ダブルと言っても、広うござんす。タリアトーレのブレザー型カッチリモデル。ボリオリの一目でわかるスマートなハイゴージ、ナローラベルなDOVERダブル。(これはまだ未紹介。)ボリオリ・COATラインのダブルは、武骨な男くささ。アルバーノで扱うダブルも多種多様。
ただ、このTURCHSEは全く別腹。なんだろう。着やすさ、軽さも勿論あります。でも、このバカでかいラペルの前を留めた時の、なんとも言えない独特なシルエット。全くユルユルさを感じないシックな雰囲気。皆さん引き込まれます。男心をくすぐります。流石ナポリ服の引出しの広さ。デザインの面白さだけじゃない、縫製のテクニック。この肩のつけ方、イセ込み見て下さいよ。深いなぁ。
2素材入れてます。ネイビーのウール。表面感が独特な非常に柔らかい素材。そして、カシミヤ混のグレーのミックスツィード素材。
従来の6つボタンダブルは、ライトグレーのツィードです。作りは同じなんですが、デザインが少し違います。
営業主任とイケメンの常連さんに着てもらいました。そんなにユルユルに見えないでしょう。