色々なお客様が店に来る。アルバーノを信用して来店される方。お目当てのブランドがあるから来店される方…etc。
アルバーノの売りは、「スーツ屋である。」ということだ。
イタリアの服を扱い出したのは僕が引き継いでからだが、親から受け継いだスタイル。
スーツ屋である以上、スーツ・ジャケットのブランドのセレクトは、何よりも重要である。
この長い年月の間で、取り扱いブランドも色々と変わった。
今は、「ナポリメイド」をコンセプトとして取り組んでいる。
在庫の多さは知る人ぞ知るところだが、僕は普通にイメージされる高額なイタリアンスーツを扱っているいう気持ちはさらさらない。
お客様のとらえ方は様々だろうけど、僕はプライスにおいてはずっと一貫してこだわってきた。
僕が理想とするプライスを実現させるのに、必要な手段の一つは「直輸入」することだ。
オーダーは代理店を通すのだが、直輸入をさせてくれる代理店はそんなに多くはない。
ここしばらくはデ・ペトリロが当店の看板ブランドであるが、このブランドは直輸入出来なかった。
しかし、取り扱い量と企業努力でなんとか僕の理想プライスに近づけてきた。
だが、仕方がないことだけど、プライスは段々高くなっている。
コロナウィルスの流行により働き方も変化してきて、スーツ・ジャケットに対する意識も変わってきているのを感じる。
沢山の在庫を抱えてはいるが、今でも僕はそれがテンポよく売れていくことを夢みている。
「このブランド、意外と安いんだねえ。」 な~んてね。
時代に逆らって生きるのが好きなのかも。
ツラツラといつものボヤキになってきてるかな。
さて、ここからが本題だ。現在扱うナポリトライアングル。その中で、唯一直輸入しているのが、「GABO」だ。
ペトリロは、立派にひとり立ちした。TOTOも流れがゆっくりだがきている。イイネ!イイネ! GABOは、アルバーノの秘蔵っ子。大切に育てているつもりだ。
「直輸入=主役」が、僕の理想。僕から見るGABOは、ちょっと内向的な性格なのかな。
ポテンシャルはすごく高いと思う。もっともっと評価されて当然だと思っている。
作りは間違いない。ナポリ仕立て。マシンとハンドのハーモニー。それでこのプライスは、サプライズだよ。
問題があるとしたら、日本人にとってのモデルのサイズバランス。
昨秋 僕が好き勝手言って、ALBANO別注モデルを作ってもらった。
大手の店のように沢山オーダーする訳でもないのに…。普通なら相手にもされないよ。
でも、GABOは紳士に向き合ってくれた。
「わかった。なんとかやってみるよ。」
うれしいじゃないか。それが、ナポリなんだよ。職人魂。根っからジャケット作りに命かけてるヤツらだ。
僕達もナポリの職人と一緒に服を作っている。一体感を感じられるんだ。
ALBANO別注モデルから、ジャケットを2マーク紹介するよ。
ひとつめは、ブラウンのホップサック。ウール100%。長いシーズン使えそうなシックな雰囲気。
ふたつめは、ウールにリネンが少し混ざったネイビー。
10㎝のラペル幅に、ダブルステッチで迫力十分。
久しぶりに直輸入しているクロージングブランド、「GABO」。
売るのは僕だ。そして、プライスを決めるのも僕だ。
GABOがエースとなれば、僕の値付けも頑張れるはずだ。
今年はジョンレノンの生誕80年、没後40年にあたる。
彼が生きていたなら、素晴らしい名曲は生まれていただろうか?
ロック界では、そろって27歳で没したジミ・ヘンドリックス、ジャニス・ジョプリン、ジム・モリソン(ドアーズ)等が有名だが、僕的にはマーク・ボランを忘れてないだろうか、と言いたい。
皆さんは知らないでしょうね。Tレックスというバンドのリーダー。一世を風靡したロックスターだ。
TVでよく使われる「ゲット イット オン」等を、聞けばわかるでしょうか。
僕がロックに目覚めるキッカケになったバンドなのだ。もっともっと評価されてもいいと思う。
どんな世界でも実力はあるのに、「な~んで評価されないんだろう?」というものは沢山あると思う。
今日紹介するシーラップは、最近日本でも定着してきた感はある。
「またシーラップかい。もう終わったんじゃないの?」
実は終わったと見せかけて、まだ続く。寒がりやさんのために。
北陸では雪の始まりが、ダウンを紹介する時期なのです。
とは言っても、シーラップはダウン(水鳥さんの羽毛)から撤退したんです。
OEMを請け負うメゾンブランドが、動物愛護、エコの問題等でダウンを使う商品から撤退したのをうけてのことです。
だから水鳥さんのダウンじゃなくて、人工ダウンにチェンジ。シンサレートというものを使っている。
これがかなりあたたかい。
そして、このモデルはもう何年もやっています。以前はダウンでやってました。
コート付きロングダウン。もうお馴染みのモデル。
ハリケーンという機能性素材を使っています。色は濃紺。
コートファクトリーとして、コートにかける情熱はどこにも負けません。
ダウンブランドとしては、そんなにモデル数はありませんが、このモデルだけは続けて欲しいなぁ。
さぁ、シーラップ、永遠の御三家。ラストを飾るは、今年もこれしかないでしょう。
アルバーノ、オリジナルウールステンンカラー。
毎年、毎年このコートに魂を奪われる方が、後をたたない。
つい先日も兵庫からのカップル。
店頭にこれ見よがしに飾られたこのコートを見て入店し、興奮気味に「あの前に飾ってあるコート、いくらですか?」
いきなりプライスを言うと、めまいをおこす方もいらっしゃるので、まずは白々しく「ん!どれどれ。はいっ!あのステンカラーね。カッコイイでしょう。まさにコートのオブジェだ!イタリアにあるコート専業メーカーで…。」と、なかなか質問に答えない僕。
「実はこのコートは、世界でウチでだけ扱っていて、いわゆる定価は決まってないんです。とりあえず着てみるだけ着てみて、いくらか想像してみて下さい。」
我ながら、なんて面倒くさい店員!
ただ、着せれば瞳はハート
さぁ、来週から寒くなるぞ! ♪もう~毎日 吹雪、吹雪、氷の世界~ たんたんたたんたたんたん…♪
コートは用意したかい?タートルネックはどうだい?
え~、まだぁ~。そりゃ週末は急いだ方がいいよ。
○○ビューティークリニックへ。違うか!でも、あれって何でタートルネックなんだろう?まぁ、いいか。
「どうせタートルネックでも3万くらいするんでしょ。ガマンかな。」
いやいや、庶民の庶民による庶民のためのアルバーノでは、1万円台でご用意させていただきました。それも“イタリア製”。
丈夫でシンプルでタイトで、ちょっとお茶目なプライス。
ここまで言えば皆さんおわかりでしょう。るっぴ。アレッサンドロ・ルッピですよ!
今年もZEGNA BURUFFAのキャッシュウールのハイゲージ。
僕も着てますけど、すごいしっかりしてるし、日常着として十分いいっスよ。
今回 いつものハイゲージと毛足のあるウールカシミアの2素材。
まずは、キャッシュウールのタートル6色。ミディアムグレー、白、ネイビー、ダークネイビー、カーキ、ミディアムブラウン。
次が、クルーネック。黒、ラベンダー、チャコール、ミディアム、ライトグレー。
続いて、ウールカシミアのハイゲージ、クルーネック5色。
ロイヤルブルー、ネイビーブルー、ブルーグリーン、カーキ、ミディアムグレー。
ラストは、1色しか入荷しなかったグリーンのケーブルミドルゲージニット。
永遠の御三家。トップにトレンチコートを紹介した。
今日は、シーラップ近年の名作、ロングピーコートGENOVAを紹介しよう。
3モデルの中では、唯一のオフィシャルのモデル。登場してまだ5年くらい。
シーラップのインスタグラムでの登場も多いことから、シーラップのこのモデルへの力の入り方が7わかる。
ピーコートとしてこれほど存在感のあるコートはあるだろうか?
打ち込みの強いしっかりとしたメルトンは、多少の雨や雪にも動じないだろう。
大きくどっしり構える襟は、スリムはボディラインと絶妙なバランスだ。
そして、なにより着丈の長さがいい。同モデルでAMALFY(アマルフィ)のハーフコートは、ノーマルなピーコートとしてスポーティな感じだ。
「このGENOVA(ジェノバ)のセミロング丈が、なんとも言えないんだよ。」と、一目惚れする方も多い。
男っぽいピーコートで勝負するなら、このコートで間違いなし!。
シーラップのコートのすごさは、コートメーカーとしてのクォリティの完成度の高さだけではない。
その部分だけでも十分コストパフォーマンスが高いのは間違いない。
僕が感じるのは、多くのモード、デザイナー作品を作り続けている繊細な感性をシーラップのミニマルな作品の中にさりげなく盛り込んでいるところだ。
シーラップが生み出すサイズバランス、立体感は、長年培った財産なのだろう。
(通常サイズ42の僕が着用しているGENOVAは、2サイズ大きい46です。AMALFYは、サイズ44です。)