アルバーノに冬の到来を告げるのは、このコートの入荷です。
イタリア、シーラップ社から届いた奇跡のアウター。大きなパッキン6個が通路を埋める。
午前中は品出し、検品に悪戦苦闘。なんだかコートの海におぼれております。
皆さん届きましたよ、シーラップ。沢山問い合わせも頂いております。
「昨年サイズがなくて買い逃したんだけど、今年はあのモデル入るの?」
「昨年2つ迷って結局トレンチコートにしたんだけど、もう一つの方も気になって、1年間ノイローゼ状態だよ。」
「じゃぁ、もうスッキリしますよ。」
そんな感じで、ありがたいことにこのコートを気にかけて下さっている方の多いこと。
ワンパターンでもいいんです。それが、本当の定番というものでしょう。
よくぞ作ってくれます。このオールドモデルを。僕達のワガママに、ちゃんと応えてくれる。
日本でどこもやってない?それがいいんですよ。
でも、こんなに沢山仕入れて大丈夫?定番ですよ。来年並んでたとしても、定番は定番。
今日ご紹介するパンツ、インコテックスでなければ、PTでもない、ロータでもありません。
パンツファクトリーとはちょっと違う、ナポリのパンツ職人によるものです。
「ナポリ仕立て」という本の記事からです-ナポリで120年以上続くズボン職人の一族、モーラ家。その中でナポリサルトから天才と言われた男、トニーノ。
S字パンツと言われる脚が動く軌跡を考え、動きやすく作られた奇跡のパンツを生んだ。
30万円台のスーツであれば、10万円位の値があると言われる。
彼は’04年に亡くなったが、甥っ子のパスクアーレが伝統を受け継いだ。
なんと、その伝統のビスポークパンツが、プレタポルテ「LE SPADE」という名で、2013A/Wデビューした。フルハンドで仕上げられた逸品。中を見てもらうと、ファクトリーのものとは違う手仕事が伝わる。どんなに素晴らしくても、10万は出せないだろう。だが、3万円台ならどうだろう。興味を持ってもらえるんじゃないだろうか。僕はそのプライスなら、とオーダーしてみた。
ヒップの吸いつきがすごくいい。確かに歩く毎に脚に吸いつく感覚。手仕事の遊び部分が、動きやすくしているのか。大切なシルエットも、今風のスリムフィット。尻が小さく、足がかなり細い僕でもキレイに見える。
でも、やはり作りを見て欲しい。はき心地を感じて欲しい。代理店から勧められた2種類のチェック。ビジネスというより、カジュアル向けかな。持ち出しがなく、ボタンフライがナポリ流儀だそうだ。ひと型は、ファスナーにした。
サルトのスーツはなかなか手がだせないが、伝説のナポリパンツはアルバーノでも、いよいよ手に入れられる。
アルテア、ロダ、そして今日ご紹介するエリコ・フォルミコラ。巻き物の世界にも、ブランド毎の個性があります。それは、クォリティ、デザイン…だけではない。
今日のエリコ・フォルミコラ。正直シャツだけと考えていたので、全く仕入れることは頭になかったけど。サンプルを見たら、エリコワールドに引き込まれました。
これは、アルバーノのクロージングに華をそえてくれると、確信してセレクトしました。何種類かキャンセルになってしまいましたが、6種類の入荷です。
全て同じサイズ。35×140㎝。表・裏が同じ筒状になっています。丁度巻きやすい大きさ。
ちょっとインパクトのあるタイプもありますが、エリコ流ジェントルマンな雰囲気を彷彿させます。
2013AW、アルバーノ、ブルージャケットコレクション開幕です。パチ、パチ、パチ。
青が好き、ブルーが好き、アズーロが好きな人、ブルーフェチ全員集合!僕はブルーフェチ党党首です。
好きなものに理由はない。海より深い青の世界。やはり、日本人の顔を精悍に見せてくれるのは、ブルーではないでしょうか。僕の端正な顔(ホントかよ?!)をより美しく見せてくれるのは、ブルーだと信じて、52年。僕にとってブルーを極めること。永遠のテーマかな。
今年も、GAIOLAより個性的な強者ブルーをセレクションしました。自分でも3日3晩、悩みに悩みました。だって、3着共僕個人着用(モデルは店用とちょっと違ってたりして。)にオーダーしたんだも~ん。そりゃ真剣になりますよ。
これを決めていただいた方、おめでとうございます。私と兄弟ですよ。(コワっ!)杯でもかわしましょうか。
まずは、いきなりエクセレント!鮮やか光沢がまぶしい深いブルー。ミックス系フランネル。紺っぽいが、これは明らかにブルーです。紺とは違います。いいブルーだ。
続いて、この微妙なニュアンス。わかるかなぁ、わからないことはないはずです。グレーじゃないですよ。グレーっぽく見えるには見えますが、これもミックスソフトフランネル。品行方正な青。こんなライトブルー過去に見たことないなぁ。いいとこついてるでしょう。
最後は、ツイードです。これぞ青ド真ん中。「アオーっ!!」って感じ?です。ミックスした糸が表面感に深みを出してます。ちなみに僕は、このツイードでスーツをオーダーしてしまいました。膝がでないかって?そんなの関係ない。上下で着たい気分だっただけ。それだけさ。
モデルは、全てナポリモデル、パッチポケットのPOSILIPOです。
ユナイテッドアローズを通してではありますが、直接イタリアより輸入しておりましたエリコ・フォルミコラ。それも今秋冬をもってラストとなりました。来春夏よりは代理店卸しとなります。
その代理店というのが、アルヴェスティなんです。現在アルバーノと太いパイプを持つ、アルヴェスティというのも何かの縁でしょうか。
実は、アルヴェスティが輸入しているGAIOLA。そのオーナーであるペトリロ氏とエリコ氏は、仲がいいようです。GAIOLAのスタートに影響を与えたのも、エリコ氏のようです。ご存知の方もいらっしゃるでしょうが、エリコ・フォルミコラのジャケットは、GAIOLAが手掛けています。
エリコ・フォルミコラ。ナポリのシャツブランドとして、最近頭角をあらわし、今や日本市場での知名度も定着してきました。
エリコ氏のボレリで培った感性は、シャツだけにとどまらずネクタイ・巻き物・ジャケットにも広がります。エリコ氏は、シャツのプリントのデザインも多数手がけております。ナポリ流エリコ氏の独自の美学。
今日は、エリコ・フォルミコラのVゾーンの美学をお見せします。
オーソドックスなシャツをネクタイのハーモニーです。今回の衿型は、ALL フィレンツェ(一番人気のワイド)です。衿の固さが選べます。ステイが入るハードなタイプと芯がソフトでカジュアルにも相性のいいタイプ。例によって、衿のサイズに対して、ボディのサイズはワンサイズおとしてあります。
まず、今回一番気に入った織り柄。細かなチェッカータイプ4色。順に、白・ライトブルーで、写真の3,4枚目は、唯一ソフトな衿にしました。ブルー2色。この生地は光沢があります。
続いて写真5~7枚目は、細かなヘリンボーン織り。8枚目がピンドットのブルー。9枚目は、サックスの細かなストライプ。10枚目は、ラベンダーのストライプ。
写真には出しませんでしたが、平織のベーシックな白もあります。至ってベーシックなドレス無地コレクションです。
タイは、エリコ氏のシックな雰囲気が漂います。ペイズリーや葉、ドットのジャガードの光沢が艶っぽいです。
GAIOLA、エリコ・フォルミコラのナポリ新勢力が、アルバーノを席巻します。