ナポリ流とは。前回の最後に、「答えはないも~ん。」
なんて、無責任極まりない発言で締めくくりました。
読まれた方の中には当然拳を固く握りしめた方もいらっしゃることでしょう。そんな方は有難いです。ちゃんと最後まで読んでくださっているという訳で、(一応一生懸命書いている僕としては)頭が下がる想いです。
結論として、僕には「ナポリ流」の明確な定義は出来ませんでした。
ただ、ナポリには腕があるし、手があります。
工場、工房が独創的な製法を身につけています。頑固であり、頑なに守り続けられる技術、伝統が根付いています。
それは、ピン、キリであり、多種多様であり、一つにまとめられません。
今 僕は完全にナポリに魂を売ってしまったようです。気がつけばイタリアというより、ナポリスーツ屋と化けております。
皆さんと一緒に入門編としてのナポリを、まず愉しみましょう。風格と色気は間違いありません。精神はエレガントに自分自身を磨き、ステップアップしていきましょう。
そのうち本物のナポリが見えてくる、かも知れません。
TITO3回目はスーツです。
アルバーノではTITOを扱い、もう2年経ちます。今回から2つ目の工場に変わりました。
基本パターン、モデル全て同じなんですが、仕上がりは違います。工場の技術、伝統が味を変えました。
それがナポリ。その一部始終を担当F氏から聞きながら、服作りの奥深さを知り、ナポリの面白さを実感します。
1番目は、ロロピアーナのミディアムグレーグレンチェック。打ち込みの強い生地。
2番目は、E・トーマスのモヘアウール。モヘアの光沢が美しいネイビーブルー。
3番目は、グアベロのファブリック。ブルーがほんのりかかったハケメのグレー。
ポケットは両玉縁。パンツは全て1タック。そんなに細すぎず、作りは腕のいいパンツ職人が作ります。
2FのCAFEの話が続く。店主のMさんは、市が運営するミニシアターを任されていた。残念ながら、昨年閉館になった。
一昨年出来たシネコンに、市がかなり補助した為だと聞く。Mさんと愛好会が存続先を探していたところ、当商店街(アルバーノのそば)で、クラブをやっていたT氏がその場所を提供し、シネマカフェとしてやることになった。
今の街中にそんなコアなシネマカフェが誕生したことは、すご~く大きい。
志の輔が月イチ出る寄席。ライブハウスもいくつもできた。ミレーの絵を集めたギャラリー。結婚式の2次会で使われる人気パーティースペース。ジャズ喫茶…。そして、ミニシアター「ほとり座」。
文化的スポットが増えてきている。イ~ッネ!
一般的には、「淋しくなったね。」という声は多い。
僕自身は小さな芽は出てきている、と感じている。後は、いろんなものがリンクしていけばいい。
日本で一つしかない面白い商店街。夢じゃない。
2FCAFE54.「ほとり座」の事務所も兼ねている。店主のMさんがほとり座をサポートしながら、カフェでイベントや大人の遊び場と銘打って、徒然草を詠む会、本場ソウルシンガーによる英会話…etcといった独自性のある集いを行っている。
僕も今考えているのは、週一日ジャンルやテーマを絞っての「音楽を愉しむ日」。
「ジャズ」、「ロック」、「ラテン」…の日。「叙情」、「郷愁」、…日。僕自身の独断のセレクトで時間があれば、僕がCD、レコードをかける(DJという言い方はなじまない。)
近いうちに始めよう。
さて、今日はシャツはアート。まだ紹介していないうちに、サイズ欠け、完売のものが出てきました。
とりあえず、ラストスパートで紹介します。
ボルゾネッラから、1番目、シャンブレーのコットン。襟はセミワイド。
2番目、紺のオックスフォード。襟はセミワイド。
3番目、レギュラー襟のピンタック白。生地はオックス。
4番目、デニムシャツ。ヘリンボーン。襟はセミワイド。
5番目、シアサッカーストライプ。ボタンダウン。
続いて、エリコ・フォルミコラのワイドカラー2マーク。
6番目、リネン100、ライトブラーブロックチェック。
7番目、リネン100、ライトブルーストライプ。
ラストは、ギ・ローバーのカプリシャツから。
8番目、白オックス、長袖。9番目、ネップ入りコットンのグレーストライプ、7分袖。
まだ、モスカ等紹介出来なかったものもあるんだけど、今季のシャツはアート。これで最後になります。定番モノが多くなりました。
朝 7:30に起床。OPEN前に、2つの仕事がある。
一つは、80を過ぎた親父の世話。
もう一つは、前回話した2FのCAFEで1日かける音楽のセレクト。音楽CAFE54としての流儀がある。
それは、17年前始めた頃から変わらない。
レコードは片面のみ(約20分)。CDは、約15~20分(4~5曲)。1時間に3枚のペースでかけていく。
ボリュームはしっかり聴かせる音。録音レベルは結構差があるが、マッキントッシュのアンプでレコードは2、CDは1.2レベル。ボリュームの大きさは重要。
リクエストがあれば、その時かかっているのが終わった後に20~30分間。
僕がやっていた頃はそれらを徹底してやっていたが、今は現店主にそのように伝えてある。
僕がいなくても、ゲストにいい音に出会って欲しい。
朝の天候、気温等を肌で感じ、ジャンルにとらわれず、イマジネーションを研ぎ澄ませて選ぶ。レコード10枚。CD10枚。
ジャズ、ジャズヴォーカル、シンガーソングライター、キューバ フィーリン、イタリア カンタトゥーレ、アルゼンチン ネオフォルクローレ、アンビエント、日本'70フォーク…etc。
心穏やかになり、心に染み入るような優しい音を探す。
梅雨の晴れ間。ひんやりとした一日のスタートは、ストックホルムの少女スティーナの繊細でこわれそうな歌声から始めよう。
さて、今日は説明はいらないだろう。ギ・ローバーの鹿の子ポロ。
3マーク。前開きシャツ2マーク。
白・メランジブルーがボタンプルオーバー、ブルーグレーがスキッパー、前開きがグレー・濃紺。
一家に一枚、二枚…三枚ってとこかな?
昨年11月、2FにCAFE54が復活オープンした。経営は顔見知りのMさんがやることになった。
Mさんが、「以前のスタイルを引き継ぎたいので、あと基本コンセプトは長谷川さんにおまかせします。」ということだった。
やる以上はいいものにしたい。音楽喫茶のスタイルはそのままだけど、フェリージの物販コーナーはなくした。
その空いたスペースをどうしようか、いろいろ考えた。古本屋に声をかけたが折り合わなかった。
5坪ほどのスペースなので、フェリージを含めアルバーノの商品を飾り見せるかたち(Mさんに販売は出来ないので、コマーシャルとして)で埋めるのは簡単だった。
どうせフェリージを飾るのなら、フィーゴさんが持ってる懐かしい伝説のオールドモデルを借りようかという話が出た。
担当Sさんとの話も滞ったままOPENが近づいた為、最終的に僕のイタリアヴィンテージのライト、家具を中心とした趣味的ギャラリー風に飾ることにした。
一応カタチにはなったけど、フェリージのデッドストックコレクションも、まだあきらめてないんだけど…Sさん?
この前展示会で一部屋使って、大量の懐かしのコレクションを展示していたじゃない。あれはどこにいったのかなぁ~。Sさん、頼むよ!
フェリージのコレクション。ゴルフバッグ、テニスラケットケース、ギターケース、ペット用グッズ…、奇想天外なバッグがいっぱいあった。また復刻して欲しいな。
生産工程が悪いって言うんでしょ。わかるけど、売れ筋ばかりに絞り込んじゃフェリージらしくないと思う。
「なんじゃこりゃ。」という遊び心あふれるのが、フェリージのカッコ良さじゃない。ねぇ、皆さん。
僕が時代遅れなだけだって?!
今日は僕のお気に入りのこのモデル。ブリーフ兼トラベルバッグ。もう何回も出してるよね。
新色3色。前からあるものを入れると計5色ある。
12/41モデル。W39×H31×W10。サイズ的に普通のブリーフサイズ。ただ、前のポケットが外付けの為、やや大きく感じる。同デザインのもう一回り大きい1713モデルは、ボストンタイプ。
僕の目の色が変わる。皮とナイロンのコンビネーションが選べるタイプ。
そんなタイプしか紹介してないもんね~。世界に一つしかない可能性大。皮はNKというシュリンクレザーなんだけど、10色もある。
まずは、お手柔らかに。ネイビーベースにダークブラウンの皮。宮城のNさんの顔を想い浮かべ即決定。Nさん、気分と懐次第ですよね。
次は、必殺ボルドーにネイビー。清水の舞台からダイブしちゃいました。これはオンリーワンでしょう。ヒデキ?カンゲキ~。
ラストは、考えぬいたウルトラコンビ。シルバー×マッド(泥色)。これもオンリーワン確実。
こんなん持って仕事してみてよ。仕事出来なくても、「バッグだけは、いっちょ前だな。」なんて皮肉言われるかもね。