ナポリからの挨拶状。受け取ってない方いらっしゃれば、ぜひその目で確かめて欲しい。
デ・ペトリロ。ナポリでサルトの流れをくみ、既製服に落とし込んでいる希少なブランド。
北の服はスタイリッシュだし、端正だ。今まで僕もイタリアの魅力をそこに求めていた。
デ・ペトリロ、旧ガイオラに出会い、今まで味わった事がなかったイタリアの南の柔らかい曲線美を教えてもらった。なんとイタリアの服の豊潤な事。ナポリの曲線美は仕立て屋、ファクトリー毎に様々な個性を放つのだ。でも、僕にはサルトなんて遠いよ。60くらいでナポリに行って、一着仕立ててもらおうか。その日の為にペトリロの服でイメージングしよう。こんなに安く手に入るのだから。
今は徐々に売り場を占領しつつあるペトリロに暇さえあれば袖を通して、ため息をつく日々である。幸せなヤツ。
今日ご紹介するのは、ナポリモデルのジャケット。
ペトリロのモデルは3タイプ扱っている。とりあえずこの3タイプあれば、他のブランドはいらないくらい。あきないよ。だって、それぞれが全く違うんだもの。色んな見方はあると思うけど、僕は素材やデザインより、フォルム(全体像、雰囲気)を重視する。フォルムさえ自分に合っていれば、恰好良ければ、素材・色・ディティールはなんでも似合ってみえるし、どうしてもこだわる必要はない。(でも、素材にこだわる事は当然だよね。)
当たり前だけど雑誌のモデルが、この服の色似合ってないよなぁ、なんて思わないよね。それは着こなし、スタイリストの合わせ方と、モデルの恰好良さなんだろうけど。でも、僕は雑誌を見ながら、モデルの着ているフォルムは細かくチェックするよ。
当然わかってらっしゃる方はこんなこと言わないでしょうが、「この型で、こんな素材かこんな色はないのかな。」僕にとって一番つらい質問かな。かたくなにオーダーはやらないからな。
話が大分それてました。今日は3つのモデルきっての正統派。ナポリの優等生。
まずは、ブルーと白のギンガムチェック。紺じゃないよ。ブルー×白。基本中の基本。チェック初心者もこれならアリでしょう。素材は、ウール、リネン半々。
次が、濃紺ベースに白の織り。ちとSEXY。素材を見た時、アルマーニがよぎりました。三日三晩考えました。「ピークドラペルにしろ。」どこからか聞こえました。結果大正解。さりげなくシャープでしょう。コットン100。
3番目、紺ベースにオレンジ?のウインドーペン。柄がちょっと目立つので、合わせはシンプルがいいかな。
ラストは、前の生地からセレクトしました。ちょっと遊んでます。(そんな余裕あんのか?!)ピンク×ブラウンのチェック。見て欲しいのは素材ではない。僕が今話してたフォルム。全部モデルは同じなんですが、これは肩にワタを入れてます。ちょっと写真じゃ判りづらいでしょう。着てみると肩が他のナチュラルショルダーと違って、スクエアに張ります。こんな仕様違いもオーダーできるんですよ。
当然フォルム、印象は違います。ラペル幅の8㎝、9㎝のセレクト、ポケット仕様、そして、このショルダー仕様のセレクト。そこにディティール、デザインのセレクトと、一つのモデルでいろんな顔になります。でも、僕が重要視するのは、あくまでもモデルですよ。モデル。
ここにきて入荷ラッシュです。主力ブランドも揃い始めました。
アートなシャツ、フィナモレも少しずつ入荷してましたが、かなり揃ったんじゃないかな。
最近頭角をあらわしてきたルジェッロと、政権争いも白熱化しております。同じナポリでも貴公子ルジェッロとヤンちゃなフィナモレ。ビートルズとストーンズの様な関係かな。流石どちらも個性ありますわ。
モデルは黒いボビーがつとめてきましたが、皆様お気づきでしょうか。実は、ボビーには白い弟のマギーがいたんですね。昨秋から度々登場しておりますが、ご紹介遅れました。気の優しいマギーの方も宜しくお願いいたします。
今回のフィナモレのアート。ちょっと今までと傾向が違うんじゃないかな。
プライスの高騰の件もあり、あまり定番モノはセレクトしておりません。ちょっと素材感や柄の面白いものをチョイスしました。
意外とシックなモノが多いでしょうか。ただ、襟型はいつも通りの襟高セルジオで統一しておりますので、渋い柄でもヤンちゃな印象は相変わらずです。
まずは、ブルー地に透かしのドビーチェック。表面感が主張します。
続いて、白地に細かい幾何学調の柄。ブルージーンズなんかにサラっと合わせればさわやか。
3番目は、一転してバリバリマドラスチェック。赤×紺×ブルー×白が目に鮮やかです。
ラストは、細かいプリントシャツ。不思議な柄ですが、さりげなく存在感あります。
これから春めき出すであろうこの時期。冬のコートは脱ぎ捨て、軽快なコートにしたいものです。
春・秋に大活躍を期待します、スプリングコート。ようやくご紹介です。
アルバーノのコートと言えば、もうおわかりでしょう。そうです、シーラップ。知らないとモグリですよ。
雨が降ろうが、槍が降ろうが、20年以上にわたって、アルバーノはこのコートブランドに魅了されてきました。当店しか取扱いのない数年も律儀に休むことなく、自分達のスタイルにただわり、シーラップもそのリクエストに紳士に応えてくれました。それは前代理店さんのおかげもあります。
そして、この春から新しい代理店が正式につき、シーラップ周辺がにわかに賑やかしくなってきたように感じます。
雑誌で見かける事も増え、新宿を歩くとあちこちのセレクトでシーラップの姿を見かけました。
今日ご紹介するナイロンコートも、同モデルが見かけられました。新しい代理店さんの努力もあると思います。PRも積極的です。シーラップ自身も本気で日本市場をターゲットにしています。
前から僕も言っていますが、これだけの腕を持った実力派コートブランドが、日本で受け入れられないのはナゼ?と常に疑問でした。シーラップもいよいよ本格始動、スタート地点に立ったところですかね。
正直自分達の手から離れていくような思いが、無いと言えばウソになります。しかし、いいことです。
喜ばしい状況なんですが…。時代の流れには逆らえません。
リモンタのナイロンが美しい発色。色は、ステンカラーがベージュ・カーキ・ブルー。トレンチがネイビーです。
日本人にはばっちりタイトなサイジングに、大人の色気が香ります。
シンプル・ミニマム。ここに関しての美学はイタリア一、いや世界一のブランドであることは間違いないのでは。
沢山のデザイナーの難しい要求にも応えてきました。一番難しい日本のC.ギャルソンのリクエストにも一発でO.Kをもらったという伝説があります。
そんなシーラップが今回出したNEWステンカラー、トレンチ。素晴らしい出来ですよ。
クラシコ大好きな方も、モード好きな方も満足でしょう。
僕には他のコートブランドは、型にはまりすぎているように感じるのです。
当店で長年扱ってきたOLDステンカラーモデル(もうオーダーできないのかな。)は、インターナショナルな曲線美が売りでしたが、これは日本人に向けたシーラップの贈り物だと思います。
今秋冬も当店のコートコーナーは、シーラップで埋め尽くされる予定です。
代理店が変わろうとも、アルバーノのシーラップ愛は永遠です。
昔も今も店内では、シーラップの試着がアルバーノの儀式であり、風物詩であります。
これを読んでおられる皆様も、自分しか知らなかったシーラップというブランドが全国区となるとしたら、おそらく僕と同じ心境になるのでは?
2月28日、2月もラストの日に、ヤマト・佐川…あわただしくパッキンを積み上げていきます。フェブラリー駆け込み入荷です。
アルヴェスティから、4パッキン積み上がりました。いつもなら夜中にひとり、人知れず1点1点かみしめながら、好きなチェットベイカーなぞを聴きながら、ナルっちゃって品出しするのが楽しみなのですが、とんな流暢な事は言っておられない。
今日は土曜日。即品出しじゃ~!
ないろんにかかった服をハンガリング。スペースをこじあけ、かける、かける。
とりあえず出し切ったところで、これみよがしなナイロンショット。このシーンなして、アルバーノのシーズンは始まりませんから。一安心。ホッ。
皆様の好奇心もふくらむことでしょう?別に!って。
そんな訳で、クロージングコーナー、スーツ・ジャケットおしくらまんじゅう状態。悲鳴をあげています。
それよりも内容、内容。ジャケット中心です。ペトリロNEWモデル、マリーナちゃんもしっかり入ってます。期待のニューフェイス、待ってました!ナポリってます。軽い。ナポリ流ドーヴァーか?
まだまだ全入荷予定の3分の1ほどですが、この後も続々と入荷ラッシュを期待してま~す。